§44 大惨事超神様大戦〜終焉の世界へ〜
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う?」
甘酸っぱい事情は一ミリも介在していなかった。わかっていたことだが。これが二次元だったら彼女はツンデレキャラなのだろうけれど。現実は非情だ。
「……ぐうの音も出ない。まぁいいや。とりあえずいくぞ大聖!!」
黎斗は再び斉天大聖に挑む。先程との違いは、斉天大聖の強化のみ。度重なる増援に対抗するため、斉天大聖は魔王殲滅の莫大な呪力を行使できるようになりつつある。これ以上戦いを引き延ばすのは、不味い。これ以上呪力が増えれば、分身プラス変化の術のコンボがまた使用可能になりかねない。あれは消費する呪力が大きいから使わないのであって、使えるのならば絶対に使ってくる筈だ。
「っと!」
打ち合って幾合目か。ロンギヌスと如意棒が衝突する。圧倒的な質量差に耐え切れず、黎斗が大地に激突する。凄まじい轟音を伴って深いクレーターが出来上がる。そんなワンパターンな流れ。だが。
「もっと本気を見せてよ!!」
ドニの銀の腕が振るわれる。それだけで空間に亀裂が走る。亡霊ごと冥府を粉砕し、黎斗へ向けて斬撃が飛ぶ。
「ちょっと!?」
一度や二度なら問題はない、が。これが続くと冥府を破壊され通常の世界に戻されてしまう。そうなれば再び斉天大聖が分身を無数に作り出した時にとめられない。そうなればこんどこそ無理だ。
「お義兄様!!」
「それがしを相手によそ見とは、おぬしは余程のうつけか?」
「くっ!!」
羅濠教主が介入しようとするも三面六臂と化した猪剛鬣を前にそれが叶うことはない。スミスは大空で深沙神と対峙しており援護に向かう余裕は無い。
「神殺しがこぞって執着するその武、私にも見せてもらおうか!!」
ドニ、羅濠教主が執着する相手を見極めようとペルセウスの放つ無数の矢が黎斗を襲う。ロンギヌスを回転させて吹き飛ばせば、周囲に弾かれ散乱する矢が地面を抉り瓦礫を砕く。
「お前ら二人でじゃれあってろ!!」
黎斗が割と心から願いつつ叫んでみるも。
「え。ヤダ」
「だが断る」
ドニとペルセウス、両者が同時に却下する。断るときだけ以心伝心ではない。遠距離から、複雑な軌跡を描き襲来する無数の矢。近距離から振るわれるのは世界を切り裂く白銀の刃。二人の息の合ったコンビネーションは、黎斗に攻撃させる隙を与えない。矢と斬撃の僅かな隙間に入り込み、受け止め、相手を壁にして回避する。
「はははっ!! やるではないか!」
嬉しそうなペルセウス。斉天大聖一人でも厳しいのにこの有様だ。
「詰みゲーくさいなオイ……!!」
アテナはランスロットを抑えてくれているが、こちらへ手を回してくれる余裕はおそらくない。須佐之男命は自宅警備員に就職しているからこちらへは
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