第一章 無印編
第二十二話 『外伝3 夜の一族とシホ、真実を語る時(後編)』
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うよね…。でも私、いつなのはちゃんやアリサちゃんにばれちゃうかもしれないと思うと怖くて堪らないの。
それに今もシホちゃんにばれちゃってとっても居た堪れない気持ちなの…!」
「………」
シホにはすずかの気持ちはおそらくわからないだろう。
だけどここで「はい、そうですか」と開き直れるほどシホは薄情ではない。
だから、
「すずか、聞いて。すずかは化け物の定義を勘違いしている」
「…え?」
「化け物って言うのは、すずか達のように血を吸う吸血鬼だとか、外見が異常だとか、なにかしら特異能力を持っている人間の事を指すんじゃないの。
本当の化け物って言うのは…人を襲うためだけに生を楽しむ生き物のことを指すのよ。
だからすずかは決して化け物なんかじゃない…。
すずかはとても優しい子…、そして今も自分の力に苦悩している。
それに、もしそんな事を言う奴がいたら私が代わりに痛めつけてあげるわ」
「…シホちゃんは、本当に怖くないの?」
「ええ…私はすずかを信じているから。決して人を襲うことなんてしないって…」
シホは嘘偽りない顔ですずかに言い切った。
それですずか自身の心は少しずつ晴れ渡っていった。
「…ありがとう、シホちゃん。私、今まで臆病だった。
この力が知られたらって、何度も落ち込むこともあった。
だけど、シホちゃんのおかげでこの能力と前向きに向き合っていける勇気が持てたよ」
「そう…よかった。もういつもどおりのすずかに戻ったね」
「うん!」
それからすずかは今度はシホの事についても聞いてきた。
それでシホも色々と今まで内緒にしていることを語った。(こちらの魔法関係はまだ内緒ということで…)
しばらくして二人は居間で心配していた一同の前にやってきた。
その折、すずかは、
「お姉ちゃん、心配かけてごめんなさい。でも、もう私は大丈夫だよ」
「そう…よかったわね、すずか。シホちゃんもありがとね」
「いえ…私はただすずかの肩を押してあげただけです。後はすずか次第です」
シホは少し顔を赤らめながらもそう答えた。
「そういえば、すずか。シホちゃんと契約したの?」
「うん!」
「私も夜の一族の事は他人には公言しませんし、すずかの盟友になることは誓いました。それといつでも苦しくなったら私の血を吸ってもいいからね?」
「その時は、お願いします…」
顔を赤らめすずかはそういった。
そして、
「…それと、恭也兄さん。アジトに忍び込んだ時に話した会話、覚えていますか?」
「ああ。なにかまだ内緒にしている事があるんだろう?」
「はい。それで明日になのは以外全員をまたここに集めてもらってもいいですか?」
「…なのはには話してあげないのか?」
「はい。内容が裏過ぎるので、まだ話す時じゃない
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