Mission 1 精神が……?
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あの程度を倒すだけで代表候補生とやらは満足する程度なのか?」
俺が教官を『あの程度』といったあたりで教室がざわついた。
そんなに驚くことではないだろう。あの程度の動き読めないでどうする。
『ファーブニル』のようにパワフルでもなく、『ハルピュイア』のようにテクニカルでなく、『レヴィアタン』のようにトリッキーでもなく、『ファントム』のようにスピーディーでもない。あの程度で済ませられる程度の相手をそう表現しただけで何故ざわつく?
「なんですの! その人を小馬鹿にしたような言い方は!」
「人を見下しながら話すお前には言われたくない。いつか信頼を失うぞ」
「なっ! 失礼ですわよっ!」
「男という事で皆から避けられていた俺にこうやって話しかけてくれたのだから良い奴なのかと思ったのに。もったいないぞ?」
「おだてても無駄ですわよ! 仲直りでもしたいのですか?今更遅いですわ!」
「そうか…………残念だ」
何か目がしらに熱いものがこみ上げてくる。
人間というのはこんなにメンタルが弱いものなのか?少し拒絶されただけでこうも感情が不安定になるのか?
泣くのなんて何十年振りだろう?
「あ〜せっしーがぜろっち泣かせた〜。いけないんだ〜」
「ほんとだ〜オルコットさんダメだよ」
「早く謝ってあげなよー」
「そうだそうだ可哀想でしょー」
「えっ!? わ、わたくしはべつになにも悪い事などしていませんわ!」
「そ、その……とうり…だ。おれがっ…かってに泣いているだけで……セシリアは悪くない」
俯きポロポロこぼれる涙を見せまいとする。
どうにも感情が抑えられない。急に人間の体になった副作用なのだろうか?
涙が後から後から溢れてくる。こんなことで泣くなど幼稚すぎる。
情けない。
「ぜろっちーむりしなくていいよ〜? ぜろっちは何も悪くないよ〜」
女の集団からきぐるみと呼ばれる服を着た女が歩み寄ってあやしてくれる。
こんな子供のようにあやされて安心している自分が居ることが情けなくてまた涙があふれる。
何時から俺はこんなに弱くなったんだ。シエル達に合わせる顔も無い。
「よしよ〜し、だいじょうぶだよ〜」
「ほら、セシリアさん早く謝っちゃいなよ!」
「今ならまだ間に合うよ!」
「早くしないと本音にいいとこ全部持ってかれちゃうよ?」
「代表候補生って冷たいんだねー」
「ねー」
「そんなことはっ!」
セシリアが反論しようとした所に教室の扉が開きヤマダが入ってくる。
生徒が一か所に集まっている事に面を喰らったような顔をしていたが俺を見つけるとオロオロしたような顔で寄ってくる。あのおっとりとしたヤマダにまで心配されるのか俺は。
「どうしたんですか!? な、何でゼ
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