原作前に小学校に入ろう
殴り飛ばすわよ
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第十五話 殴り飛ばすわよ
おにぃが荷物を持って家に帰ったあと、私たちは普通に校門に向かって歩いていた。
「ねえ、美愛?なんで陽龍は帰っちゃったの?もしかして甘いのが苦手とか?」
アリサが気になっていたことを言う。
それに対し、私はこう言う。
「え?なんで?おにぃ・・・というか、私たち家族は全員甘党でケーキとか大好物だよ?」
私たち家族はコーヒーとか絶対に飲まないし、ミルクティーに砂糖をたっぷり入れたり、ココアにも砂糖入れたりと、すごい甘党だった。
「だって陽龍くん、帰っちゃったんでしょ?」
すずかが言う。
そして私はみんながおにぃはケーキが嫌いだから直ぐに帰っちゃったんだと思っていることに気がつき、靴を履き替えながらみんなの疑問に答える。
「あはは、おにぃは荷物が邪魔だったってのもあってダッシュで帰ってるんだよ。それに・・・」
「お?みんな、まだここにいたのか?」
私が最後の理由を答えようとしたところに、おにぃの声が聞こえた。
「? どうした?吸血鬼が銀の玉くらったような顔して」
そしておにぃに説明すること数分。
「あはははは!なに、そんなこと思ってたのか?あっはっは!僕はただ単に荷物が邪魔で、家に帰って、お持ち帰り用のパック持って、美愛に文句言われないように重りをつけてきただけだよ♪」
振り返ること数分前。
僕は美愛やなのはたちと分かれて数秒後、さっそく家についていた。
「ただいまー」
僕が声をかけると、母さんが出てくる。
「お帰り、陽龍。あれ、美愛はどうしたの?」
僕の母親、浅賀緒里。二児の母とは思えない若々しさを保っている母だ。
「美愛ならがっこー」
「学校?」
「んー、これから重りとパック持って学校に戻って、それから友達んちでお菓子を食べようってさー」
「へえ、了解!美愛と一緒に遅くならないうちに帰ってくるのよ?」
「はーい」
僕はそう言って家を出ていった。
「・・・というわけなのだよ」
僕はそう言ってパックを持つ手を見せる。
「・・・それにしたって、パック、多すぎじゃない?」
アリサはそう言ってジト目で見てくる。
パックの数、およそ十三個。大きさはホールケーキがすっぽり入るくらい。
「・・・てへ♪」
「殴り飛ばすわよ」
そんなこんなでなのはの家、翠屋に向かうのでした。
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