第2章:おてんば姫とチャラ王の冒険
第7話:良い女が居ないってどういう事!?
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人…
合計4人が、何やら深刻そうな話をしていたらしい。
尤も、私達(主にリュカ)が話の腰を折っちゃったけど。
きっと怒られるわよね。だって無断進入だもん。
「な、何だ君達は!?」
当然の事だが、家主らしき人物が私達の乱入を驚き問いつめる。
正直、いきなり斬りかかって来られないだけマシだろう。
「“何だ君は!?”ってか? …そうです、僕はリュー君です! 美女を求めて東奔西走! 愛と美の探求者、ラブハンターことイケメン野郎リュカ君です!」
どんな贔屓目に見てもふざけきっている自己紹介を終え、小刻みに踊り出すリュカ…
家主達も呆れきって怒りも忘れてます。
「………も、申し訳ございません。ワシ等は旅の者…立ち寄ったこの村に年頃の女性が居らず、あまりにも異様に思えたのでそのわけを尋ねようかと思い、此方のお宅へ参りましたところ、やっとお美しいお嬢さんを発見してしまい、この馬鹿が舞い上がってしまいました。お見苦しい点、ご容赦下さいませ」
リュカの奇行をブライが何とかフォローし、取り敢えずこの村の事を聞き出す事が出来た。
そして分かった事は、最近になり村付近に恐ろしい魔物が住み着き、この村に生贄として若い女性を要求しだしたという事…もし逆らえば、村を全滅させると脅されている事…
実際に村の外(サントハイム等)に救援を求めようとしたらしいのだが、途中で気付かれ使者を殺されてしまったらしい。
その為、唯々諾々と魔物の言いなりになっているとか…
許せないわね、私がそんな魔物を倒してやるわ!
「へぇ〜…じゃあさ、この村の美女は、みんなその魔物に攫われちゃったの? ハーレムじゃん!」
「ハ、ハーレムって…リュカ、娘さん達は攫われて食べられてしまった可能性が大きいのだぞ!」
「爺さん何言ってるの? そりゃ美女を攫ったんだ…喰っちゃってるに決まってるじゃん!」
ん? 何だかリュカとブライの会話が咬み合ってないわね…でも話は纏まってるし…何だろう?
私が二人の会話内容を確認しようとした時、二人の会話内容に反応したこの家の人々が、顔を覆い泣き出してしまった。
「うっぅぅぅっ…そうなんです…この村の若い女は、私の娘であるニーナしか残ってないのです…折角、道具屋の息子…ウティとの婚姻も決まっていたのに…」
どうやらこの場にいる若い女性がニーナさんで、その前に座る若い男性が婚約者のウティさん…そしてウティさんの隣に座るのが彼のお父さんみたい。
「え〜…お嬢さんには婚約者が居たのぉ〜? ……あ〜ぁ、テンションだだ落ち〜…疲れたし宿屋へ戻ろうか」
急にやる気のなくなったリュカが、宿屋へ戻ろうと出口に向かう。
ちょっと、悪い奴等を野放しにしておいて良いの!?
アリーナSIDE
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