第一章 無印編
第二十一話 『外伝2 夜の一族とシホ、真実を語る時(前編)』
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うやら素人ではないらしく熟練した歩きをしている。
それで私は片手ですずかを守るようにした。
「…なんですか、あなた達は?」
「…君には用はない。用があるのは隣の女の子の方だ」
「しかし、隊長。その娘もいかにもといった風貌の娘みたいですが…」
「ふむ…そうだな。捕らえておく事に越したことは無いからな」
すると他の待機している男達もじりじりと私達に近寄ってくる。
サングラス越しでも分かるが、その目は性欲に駆られた奴も確認される。
(…下衆な集団か。大方月村に対して私達という人質を捕らえようとしている。そんなところね)
「し、シホちゃん…逃げて!」
「大丈夫よ、すずか。私がすずかを守るから…」
「…へー、強気なお嬢さんな事だ。だがこの人数で内心震えているんじゃないかな?」
「それはそちらの方ではないかしら…?」
すずかにばれちゃうかもしれないけど緊急事態なので私は全員を見回すように威圧をした。
途端、奴等は顔を少し青くしだし、
「!? このガキ、ただモンじゃねーぞ! 夜の一族の力を使われる前に片をつけるぞ!」
「!!?」
「…夜の一族?(すずかの家に関係している言葉かしら? それにすずかの震えも尋常じゃない…早く帰らせないと!)」
そう決断し、私はすずかを両手で抱えた。
お姫様抱っこだが今は我慢してもらおう。
それにすずかは困惑している。周りの男達もそうだ。
「とりあえずここから一端お暇させてもらいますね!」
そういい残してすずかを抱えたまま電柱の上までジャンプした。
男達は全員して『なっ!?』という声を上げたが今は構う必要はない。
そのまま私は電柱を足場に月村邸まで跳んでいった。
「シホちゃん!? これって…!」
「今は話しかけないで! 舌をかむから!」
「う、うん!」
そう言いながらも後ろから凄いスピードで何台もの車が迫ってきている。
くっ…お構いなしというわけね。
「すずか、携帯を出して月村邸まで連絡して! 会話は私がするから!」
「うん!」
連絡をし、程なくしてノエルさんが電話に出てくれた。
『すずかお嬢「ノエルさん!」シホお嬢様!? どうしたのですか! すずかお嬢様は!?』
「大丈夫です。今、私が抱えていますから。それよりすぐに門を開く準備をしてください! よく分かりませんが変な奴等から追われています!」
『わかりました!』
「それと恭也兄さんはもうそちらにいますか!?」
『はい。もう忍お嬢様と到着しておられます!』
「それじゃすぐに戦闘の準備をお願いしてもらってよろしいですか? 実力は分かりませんが厄介な奴等だと思います」
『畏まりました!』
それで携帯は切れた。
「…よし、これで迎撃準備はオッケイね」
「
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