25,That is say it's・・・
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ゃないけど、そこで寝とけ」
悪態をつく男は無視し、俺はもう一人へとナイフの切っ先を向ける。
ポンチョの手にはやや刃幅の広い短剣をダラリと構えられている。見たことこそ無いが、漂う気配は別格だ。
後ろで、トントン、とリズミカルな音が響く。
アルゴは無事に向こう側へと渡れたようだ。解放隊はもうアイツに任せるしか無い。
俺は、こいつを倒すことに全力を尽くす必要があるようだから。
「hoh,麻痺毒を使う攻略組がいたのか」
「たまたま持ち合わせただけだ。それに俺はオレンジに容赦する気はねぇ」
「そりゃあ良かった。嵌めるまでオレンジになるわけにはいかなくてな。ちょうど、成り立てだ――」
そりゃどうも、と俺は右手に二本・左手に一本の短剣をクイックチェンジで呼び出した。
ゆったりと手を下げるた姿勢でライトエフェクトを帯びさせる。そして、剣をジャグリングさせながら打ち出した。
逆三角形の隊列を保ちながら、投剣三連撃スキル《トライバースト》が四肢を引き裂かんと唸りを上げる。
が、俺が見たのは想像を絶する光景だった。
ダラリと垂れ下がった右腕が僅かに揺れたかと思えば、金属音が二度聞こえた。ああ、弾かれたと気づけたのは俺のナイフが奴の足元に転がってからだ。
そして、そのまま流れるように体を動かして、左腕を突き出した。
ヒュン、まるでキャッチボールでもするかのように左腕で、最後の一投をしっかりと……掴んだ。
「そういや、応えてなかったな。俺の名前はPoHだ。ピー・オー・エイチ」
ポンチョは投剣を手の中でくるくると回し始める。まるで、遊んでいるように。まるで、戦闘を愉しんでいるように。
「ふざけんな」
大地を蹴る。
《トライエッジ》は俺の投剣スキルの中では最高の技だ。それを難なく防ぎ、最後の一投を余裕で掴んでみせた。
認めたくないが、おそらく遠距離戦では奴には勝てない。だったら、インファイト……天井で囲われたこの場所は俺にとっては都合がいい。
「――ハァァァァ」
飛び込みながら二刀で斬りかかる。
感覚と直感を頼りに二刀を振るうが、それよりも速い銀閃が俺の連撃を尽く阻んでいく。
もっと疾く・もっと疾く
加速化された世界は二対四本の煌めきによって光り輝く。
拮抗した世界は、だがしかし、永遠には続かない。
意を決して振りぬいた上下のコンビネーションは同じく振るわれた二刀によって防がれる、これは想定内。
反撃で突き出された左腕を支点に、側面へ回転し、すれ違いざまに一撃
が狙った脇腹にはしっかりとやつの短剣が先回りしている。だけど、それもフェイク。
本命はこの死角からの一撃。ゼロ距離からの高速四連撃《ファッドエッジ》
「おおおぉぉぉ」
右腕がシステムにアシス
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