銃と弾丸
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れば恋する男子そのものだ。眼に危うげな光が宿ってなければ
「ありがと。それにしてもリン。あなた、私よりも早かったのね」
「俺は近接速攻型。シノンの遠距離狙撃型よりは、勝つにしても負けるにしても早く終わる確率が高いからな」
そうね、と微笑むシノン
「シノン。彼との関係はなんなの?」
シュピーゲルはこちらを睨みながらシノンに問いただす
「ライバルよ」
一瞬の迷いもなくそう言ったシノン。俺はそれに喜びを感じた。強い者からライバル宣言されるのはやはり興奮するものだ
「そう……」
腑に落ちないような表情を見せるがシュピーゲルは引き下がる。そのままシュピーゲルは壁の方へ歩いていった
「そういえばキリトは?」
「ん、そういえば……」
シノンの言葉に辺りを見回しキリトを探す
「お……。いたいた」
端っこの方で椅子に深く腰掛け顔を伏せているキリト。が、明らかに様子がおかしい
「どうした、キリト?」
顔を上げたキリトは恐怖にうち震えていた
「……シノン。すまないがちょっとあっちに行ってくれないか?」
シノンは一つうなずくと向こうの壁の方まで歩いて行った
それを確認すると俺は再度キリトに問いかけた
「どうした、キリト?」
「死銃は……」
「死銃がどうしたって?」
「死銃はSAO生還者、それも……」
「レッドプレイヤー、ってか?」
「知ってたのか!?」
「何となく気配でな」
自分でも人外地味てきたのはわかるよ?気配読みとか……
「そうか……」
「あの戦いは仕方がなかったことだ」
そう言うとキリトはこちらをにらみまわりも気にせず叫んだ
「リン!!お前は人の命を何だと思ってる!!」
「ならおまえはあそこにいたすべての人の命を救えたというのか?」
「それは……」
あくまで冷静に。俺の問いかけにキリトは答えを窮した
「殺らなければ殺られていた。その中で、別に自分だけがそんな幻想を抱いて死んでいきたいというなら俺はかまわない。でもな」
俺は言葉を切ると初めてキリトをにらむ
「それが原因でまわりのやつが、仲間が死んでいくのには耐えられない。確かに人を殺した。俺だって三人。この手で奪った。でも、俺はそれ以上の数の命を救った。もちろん殺した三人のことは覚えている。贖罪もしよう、謝罪もしよう。だが、後悔だけは絶対にしない。なぜなら俺は自分の手で救った命が必ずあるのだから」
モニターを見るとちょうど一回戦がすべて終わったところだった。もうすぐ二回戦だな
「勇者であるおまえには小をすて大を救う考えは理解できないかもしれないが……。だが、忘れるな。おまえに救われたやつもいるっ
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