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スーパーロボット大戦パーフェクト 第三次篇
第百五十話 因果応報
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                   第百五十話 因果応報
アニューは戻った。しかしそれで全てが終わったわけではなかった。
「それでルイスはどうなのだ?」
「ええ、ルイスでしたら」
沙慈がセルゲイの問いに応えていた。
「今は落ち着いています」
「そうか」
「それにしてもですけれど」
ここで怪訝な顔も見せる沙慈だった。そのうえでセルゲイに対して問い返した。
「ルイスはどうして軍人になったんですか?」
「それは君もわかる筈だ」
セルゲイはまずはこう彼に答えた。
「彼女はあまりにも傷付いた。だからだ」
「そうですか。やっぱり」
「あのガンダムの攻撃を全てを失った」
また言うセルゲイであった。
「その結果だ。戦いを終わらせる為でなく復讐の為に軍に入った」
「薬物投与は」
「最初はあった」
このことも隠さないセルゲイだった。
「私がすぐに止めさせたがな」
「そうだったのですか」
「あまりにもハードな訓練とその薬物投与が彼女を変えてしまった」
また話すセルゲイだった。
「薬物はかなり強いものだった」
「かなり・・・・・・」
「その影響が今も残っているのだ」
「それでルイスはああいったふうに」
「そして精神的なダメージからまだ脱していない」
そのことも見ているセルゲイだった。
「だからあれだけ情緒不安定なのだ」
「・・・・・・そうですか」
「沙慈君」
セルゲイはここで彼を見て言うのだった。
「君のするべきことはだ」
「はい」
「彼女の傍にいることだ」
それだというのである。
「今まで通りな」
「そうですか。今まで通りですか」
「そういうことだ。頼むぞ」
しっかりしてそれでいて優しい声であった。
「彼女のことをな」
「有り難うございます」
「私は思うのだ」
セルゲイは何故か過去を見るような声でまた彼に告げた。
「軍人は武器を持たない市民を守る為にいるが」
「はい、それは」
「男もまた同じなのだ」
こう話すのである。
「男は女を守る為に戦う。そうではないかとな」
「例え力がなくてもですか」
「力は心だ」
心だというのである。
「心があればそれがそのまま力となる。君にはその心が備わっている」
「そんなことはありません」
沙慈はそれは否定するのだった。
「僕は。そんな立派な人間じゃ」
「いや、謙遜することはない」
その彼の言葉を打ち消してみせたセルゲイだった。
「見ている。君は立派な若者だ」
「いえ、それは」
「その証に少尉の側にいつもいてくれているではないか」
「それは」
だがこう返す沙慈だった。
「僕はただ。ルイスが心配だからそれで」
「その心なのだ」
まさにそれだと。セルゲイはまた言った。
「君のその心がそのまま力となっているのだ」
「そ
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