第百四十四話 魂の凱歌
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「歌うわよ。いいわね!」
「よし、これで決まりだな」
レイは二人の話がまとまったところで言った。
「行くぞビリーナ」
「・・・・・・・・・」
ビリーナはいつものように無口だった。しかしこれで決まりだった。
バサラは今回も戦場で派手に舞う。そして歌うのだった。
「ゼラバイアでも何でもな!」
「ええ!」
「俺の歌を聴けーーーーーーーーーーっ!」
彼は叫んだ。
「この歌が!戦いを終わらせるんだ!」
「相変わらず無茶苦茶だな」
リーはハガネの艦橋からそのバサラを見て呟いた。
「だが。その破天荒さがこの戦いを変えてきている」
「ほお、あんたにしては珍しい言葉だな」
ブレスフィールドは今のリーの言葉に突っ込みを入れた。
「認めるのか。あれを」
「認めざるを得ない」
これがリーの言葉だった。
「実際に我が軍の士気はあがり敵の動きに異変が生じているのだからな」
「はい、それはその通りです」
ホリスがここで言った。
「敵の動きがさらに散発的になっています」
「それじゃあ私達は」
「その敵を各個撃破するだけね」
シホミとアカネが言った。
「それでいいんですね」
「数が多いだけの相手になったのね」
「その通りだ。負ける気がしねえ!」
カズマがヴァルホークから叫ぶ。
「どれだけいてもよ。勝てる!」
「お兄ちゃん、この戦いいけるわ!」
ミヒロも言うのだった。
「このまま勝てるわよ!」
「ならばハガネもこのまま砲撃を続ける」
リーはバサラを認めはしてもその冷静さを崩してはいなかった。
「主砲一斉発射!」
「了解!」
ハガネも果敢に攻撃を続ける。そしてそれにヒリュウ改も続いていた。
「戦局が変わりましたね」
「はい」
ショーンがレフィーナに答えていた。
「かなり楽になりました」
「このままいけます」
レフィーナは言い切った。
「押します。宜しいですね」
「わかりました」
ユンが彼女の言葉に頷く。
「では艦長」
「ヒリュウ改も主砲一斉発射です」
それを行うというのだった。
「宜しいですね」
「了解です」
「では主砲一斉発射です」
レフィーナの右手があがった。
「それで敵を倒します」
「わかりました」
またユンが頷く。戦いはロンド=ベルに大きく傾いてきていた。
しかしそれは戦局全体のことであった。サンドマンとヒューギの戦いはサンドマンにとって著しく不利な状況であった。
グラヴィオンはさらに傷付き今にも落ちそうである。だが何とか立っている状況だった。
それはサンドマンも同じだった。コクピットの中で傷付いている。しかしそれでも彼は立っているのだった。
「まだ生きているのだな」
「僕は・・・・・・死なない」
彼は言うのだった。
「まだ・・・・・・死なない」
「先程も
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