暁 〜小説投稿サイト〜
スーパーロボット大戦パーフェクト 第三次篇
第百三十七話 握られなかった手
[9/13]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
ルが忌々しげに呟いた。
「一体何が言いたいんだ?」
「そうよね」
シルヴィアも彼のその言葉に頷く。
「私達は人間なのに」
「人が異なる存在に何をするか」
頭使は彼等に対して何を言うでもなくこう言うのだった。
「それは見た筈だ。御前も」
「御前って誰なんですか!?」
つぐみもそれがわからなかった。
「一体。誰に対して」
「だから天使じゃないの?」
ジュンはそれは何となくだがわかったのだった。
「けれど何かまでは」
「そうよね。何かしら」
彼等も首を傾げるばかりであった。
「誰に対して声をかけているのかしら」
「それがわからないんだよね。本当にね」
「いえ、わかりました」
だがここでリーナが言ってきた。
「それは」
「それはってじゃありーナ」
「その天使が僕達の中にいるの?」
「ええ」
リーナは周りに対して述べた。
「それは」
「うだうだやってるつもりはねえ!」
ここでアポロはアクエリオンを突撃させた。
「手前を黙らせるにはこれだ!」
その腕を伸ばして攻撃しようとする。しかしここで。
不意にアクエリオンが分離してしまった。そして三機に分かれてしまった。
「えっ!?」
「どういうことだ!」
麗花もアポロも突如として分かれたアクエリオンを見て驚きの声をあげた、
「まさかと思うけれど」
「シリウス、どうしたんだ!」
「そう、彼です」
リーナがまた言ってきたのだった。
「それは」
「何っ!?」
「嘘っ!?」
これにはアポロだけでなく皆が驚く他なかった。
「そんなわけあるか!どうしてシリウスが天使なんだ!」
「そうよ。天使の姿じゃないじゃない」
アポロとシルヴィアが彼女に問うた。
「普通に何か食って生きているだろうがよ!」
「それでどうして天使なのよ」
「御覧下さい」
だがリーナはここでまた言った。するとだった。
「お、おい!」
「あれは!」
アポロだけでなかった。誰もが驚きの声をあげた。
シリウスの右手からあの翼が出た。それが何よりの証であった。
「翼が・・・・・・」
「じゃあシリウスは本当に」
「くっ・・・・・・」
当のシリウスも歯噛みするしかなかった。今の事態には。
「これは・・・・・・」
「さあ、来るのだ」
頭使の言葉が優しいものになってきていた。
「我が同胞よ」
「うう・・・・・・」
「我等の下へ」
手さえ差し伸べる。自然とシリウスはそちらに向かう。だが彼の動きは鈍い。それを見たアポロと麗花が叫んだ。
「いや、これは違う!」
「そうよ!」
彼等は一斉に叫んだのだった。
「シリウス!御前は人間だ!」
「天使じゃないわ!」
「何だと?」
頭使がそれを聞いていぶかしむ声をあげた。
「それを否定するというのか?」
「戻れ!」

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ