第百三十六話 小天使
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こう甲児達に告げるのだった。
「非常にな」
「けれど鉄也」
その言葉にジュンが言う。
「それじゃあ本当に風間博士と同じよ」
「そうよ」
ひかるも顔を顰めさせて言うのだった。
「こんなことをしたら本当に」
「それはわかっている」
鉄也も珍しく感情を込めた言葉を出してきた。
「それはな」
「じゃあやっぱり鉄也さんも」
「そうだ。あまり好きにはなれない」
今度はマリアに対して答えた。
「絶対にな」
「へっ、いけ好かない作戦だぜ」
また言う甲児だった。
「天使達を潰すのなら幾らでもやってやるけれどな」
「その通りだ」
大介も同じ考えであった。
「何とかならないものか」
「けれど敵は倒すだわさ」
ボスはそう割り切って考えることにした。
「とにかく今はそうするだわさ」
「そうでやんすね。ここは」
「そうしましょう」
ヌケとムチャもあえてボスに応える。彼等も今は割り切れないものを押さえ込んでそのうえで戦いを続けることにしたのである。
戦いは何時しか包囲戦になりそのうえで天使達を殲滅していく。
そして遂に。双使も包囲されだしていた。
「くっ、人間達がここまでやるなんて」
「おい!」
アポロが彼等の中で双使に言い返した。
「御前どういうつもりだ!」
「何だよ人間が!」
双使もムキになった声で返した。
「人間の癖に何てことするんだ!」
「人間の癖にだと!」
アポロはその言葉に激昂した。
「人間だって生きている!そのことを何だと思ってやがるんだ!」
「生きているからって何なんだよ!」
彼もこう返すばかりであった。
「所詮僕達の餌じゃないか!」
「何だと!」
アポロの激昂はさらに強いものになる。
「御前等そんなに偉いのかよ!」
「人間が僕に言うな!」
やはり双使は言う。
「ただの糧なのに!」
「糧か」
この言葉でアポロは本気になった。
「そう言うんだな」
「そうさ。その通りだよ」
「わかった。じゃあな!」
激昂したアポロがアクエリオンを突き進ませる。
「それが正しいかどうか教えてやるぜ!」
「ふん、やってみなよ!」
「喰らいやがれ!」
アポロは今その攻撃を繰り出すのだった。
その両腕が伸びる。双使を撃ちその動きを止めた。その時だった。
「捕まえてやる!」
「うわっ!」
双使はここで捕まったのだった。アポロの手で。
「ほらよ、これでいいんだよな!」
「え、ええ」
タリアが戸惑いながらも彼の問いに答えた。
「その通りよ」
「手前に教えてやる!」
アポロの激昂した言葉は続く。
「人間が糧じゃないってな!」
「そんな、僕が」
双使は捕らえられたことを実感してまた言うのだった。
「僕が捕まるなんて。そんな」
「来やがれ」
アポロの言葉は続く。
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