暁 〜小説投稿サイト〜
スーパーロボット大戦パーフェクト 第三次篇
第百三十六話 小天使
[6/11]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
いたのかも知れない」
そしてこうも言った。
「誰かに。人を滅ぼす存在だと」
「それではそれは何の為に」
「誰によって思い込まされたのだと」
「それはわからない」
智使達に対して述べる。
「それはな。わかりはしない」
「しかし。それならばだ」
「我々は騙されていた」
「そうなるのか?」
頭使に音使、両使が言う。
「そういえばあの街も」
「パラダイムシティですね」
「我等が行くことができない街」
彼等はそこに行くことができないのだ。しかし存在は知っていたのだ。
「四十年に一度滅びるらしいが」
「我々は一万二千年に一度現われる」
「そうした存在だ」
「しかしだ」
夜使がまた言った。
「かつては多くいた我等の子供達もだ」
「今では双使だけ」
「その通りだ」
錬使途剛使が口を開いた。
「このままでは我等も」
「消え去ってしまうが」
「ありとあらゆるものが消え去ろうとしている」
音使はふと言った。
「それは我々もまた」
「これはただ自然の流れなのか」
夜使の同胞達への言葉は疑問符が付いていた。
「果たしてな」
「そんなのないよ」
だがこの深刻な空気の中で双使だけは陽気に言うのだった。
「糧なんて人間を殺して手に入れればいいじゃない」
「殺すのではない」
「それは違う」
だがそれは智使によって否定された。
「今の話を聞いたな」
「実際に我等も糧を花達から得られる」
実際に彼等も花に近寄ってみた。すると確かに得られるのだ、その糧が。
「その通りだ」
「実際にな」
「では人を糧とする理由はないのだ」
「花を集めるだけでいいのだ」
まさにその通りであった。
「だから。今は動いてはならない」
「考えることだ」
彼等はこう双使に説く。しかし彼は。
「嫌だよ、そんなの」
「聞き入れないというのか?」
「我等の言葉を」
「僕行くから」
やはり彼は聞き入れなかった。
「そして人間達から糧を手に入れてみるよ」
「行ってはならない」
「止めておくのだ」170
「嫌だよ、行くっていったら行くんだ」
「うう、それは」
「ならん」
だが智使達の言葉はきついものではなかった。少なくともそれは子供を叱りそのうえで止めるものではなかった。それが失敗であった。
「行くよ、夜使」
「いや、それは」
そしてそれは夜使も同じであった。
「それじゃあね」
「うう・・・・・・」
「行ったか、もう」
「止められなかったか」
智使達は彼が行ったのを見届けて言うのだった。
「今は動くべきではないが」
「それでもか」
「行ったのならば仕方がない」
夜使も諦めの言葉を出した。
「それならな」
「そうか。最早」
「我等がもう少し強く言えば」
「夜使よ」
錬使が彼に言ってきた
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ