ララバイ編
EP.12 ジークレインとワタル
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じゃ《ズァ》あないか?」
「チッ……」
思わず、といった風に舌打ちをしたのはジークレインだった。
「ン? どうした、ジーク?」
「いえ、何も……。まあ、アンタらが認めたくないのも分かるが、アイツらに助けられた事は事実だ。素直にねぎらいの言葉でもかけておくんだな」
――俺の理想のために必要なエルザ……それに近い奴を牽制する材料が欲しかったんだが……まぁ、焦らなくても大丈夫か……。もとより期待もしていなかったし、な。
全ては己の理想のために……。ジークレインの狂気じみた内心は、誰にも悟られることなく、会議は続いた。
= = =
場所変わってマグノリア、妖精の尻尾のギルド前。
「ちょっと、ホンキなの!? ナツとエルザが戦うなんて……!」
ルーシィは、グレイから知らされてギルド前に来るなり、近くにいたワタルに尋ねた。
「おー、ルーシィか。おはよーっす」
「あぁ、ワタル、おはよう……って、そうじゃなくて!! なんでナツとエルザが戦ってるの!?」
「なんでって言われても……そういう約束だったみたいだしな……。まぁ、妖精の尻尾流の交流会みたいなモンだよ、これは。それに……こういう手合わせじゃあ、手加減した方が返って怪我しやすいから本気だよ、二人とも。……じゃあ、俺審判だから」
そう言うと、ワタルは向かい合っている二人のもとへ歩いて行った。
ルーシィは止めようとしたが、止められず、グレイに向かって言った。
「あ、ちょっと……! どうするのよ、最強チームの二人がぶつかったら……!」
「最強チーム?」
「アンタとナツとエルザでしょ!? 妖精の尻尾トップ3の……」
「……あほらし。どこの馬鹿だ、そんな事言ったのは……って、ミラちゃんだったの!?」
「……(フルフル)」
「……泣かした……」
グレイとルーシィの会話を、ニコニコしながら聞いていたミラジェーンだったが……グレイの言葉で、顔を覆って泣き出してしまった。
……それはさておき、グレイの言葉に待ったを掛ける者がいた。エルフマンだ。
「ちょっと待った! “最強”と聞いたら漢として黙ってられねぇな……。まだまだこのギルドには強者がいるんだよ……俺とか」
「最強の女はエルザで決まりだろうけどね……」
「あぁ。だが、最強の男となると……ワタルにラクサス、ミストガン……」
「それに、あのオヤジも外せないしな……」
エルフマンに続いて声を上げたのは、妖精の尻尾の中堅チーム“シャドウ・ギア”のメンバーであるレビィ、ジェット、ドロイだ。
「私は……ナツとグレイとエルザの相性が一番いいと思ったのよ……グス」
「あれ? 絶対纏まりそう
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