第二十一話
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サジタリウス腕とペルセウス腕。サジタリウス腕の更に向こう側にあるスクタム−センタウルス腕をギリギリ範囲に収める。
そして現在、サジタリウス腕における連盟方面軍の防衛ラインが敷かれたオリオン腕との回廊宙域は地球からの1万光年以内の距離にあるが、それ以外の方面軍の防衛ラインに地球人パイロットを配備するためには地球人の他星系への移民が大前提であった。
「どうしよう?」
彼が立てた計画は大幅な修正を余儀なくされたのだった。
「えっと、ウィングマン募集と、これでOKだな?」
作戦開始前に受付カウンターで柴田は自信なさ気に僚機を募集する。
普段なら山田と尾津と共に3人チームを組んでいる柴田だったが、先日彼等から一週間ほど忙しくログイン出来ないと言われたため、今日は野良チーム──フレンド同士やギルド単位でチームを結成するのに対して、その場限りの知らないもの同士チームを組む事。ちなみに日本のMMOで主流を占めるRPGの場合はパーティーと呼ばれるが、DSWO内ではチームと呼ばれ、多くの場合4人チームとなる──を組む事にした。
運営からも妙に強くチームを組む事を推奨されているが、実際に独りで戦うよりも2機編隊や3機編隊を組んで戦う方が撃墜数も稼げて撃墜される危険も減る。
はっきり言ってソロプレイは不利であり、敢えてソロプレイを行うのは余程のこだわりを持つ変人か、ちょっとコミュニケーション能力に難のある人たちで、ゲーム内で友達と言われる相手を作れない、もしくは作る気の無いプレイヤー達の多くは野良チームに参加する。
実際、先程久しぶりにソロで作戦に参加したが結果は思うようにはスコアが伸びず。このゲームにおいてフォローしあえる存在の大きさを実感させられた。
「中々集まらないものだな」
次第に作戦開始時間が迫るが柴田の僚機として参加するプレイヤーは現れず焦りを感じ始めていた。
他のプレイヤー達も柴田がチームを募集している事には気付いていた。だが腕に自信の無い野良専プレイヤー達はトッププレイヤーの柴田の足を引っ張るのが嫌で遠慮──仲間内でまとまっていれば他のプレイヤーからの評判などは大して影響の無い普通のプレイヤーに対して、一回一回野良チームに参加しなければならないので評判が悪いと参加を断られてしまう──して、逆に多少腕に自信のある野良専プレイヤーは腕の差を見せ付けられるのが嫌で参加しようとは思わなかった。
これは日本人は日本人だけで集まっているシステムの問題で、これが外国人がプレイヤー達なら参加したいと殺到しただろうが、日本人はやっぱりシャイだった。
作戦開始時間の1分前になっても柴田の僚機となるプレイヤーは現れなかった。
「しゃあねえな。独りで飛ぶか」
諦めて擬体との同調を開始を選択する。同調開始処理をイメー
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