第一章 無印編
第二十話 『外伝1 なのはのシホちゃん観察記録』
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て逆にとてもいい心地よさを感じる…。
それから射法八節という弓道の基本らしい動作をして矢を弓に番えて、引き絞られた弦から矢が放たれる。
それを計十回放ち、その全てが的の木に吸い込まれていった。
でも確認をしに行くと見る限り矢は一本しかない。
「シホちゃ〜ん、一本しか刺さっていないけど…他の矢は?」
「なのはさん、よく見てみて」
フィアちゃんにそう言われてまじまじと見てみると残り九本の矢が最後の一本に押し潰されて木の幹に埋まっていました。
「すごい…!」
「まさに百発百中だね!」
私とユーノ君でシホちゃんに賛美の言葉を送るけど、どうにもシホちゃんは不満そうな様子。なにが不満なのかな?
その理由を聞いてみると、「当たる事が既に分かっていたから別に嬉しくない」との事。
どうにもシホちゃんは『結果が見えてから矢を放つ』という…私達からしたらとんでも技術を持っているみたい。
シホちゃんがいうに、
「私の矢は他の技能に比べて達人の域に近い代物らしい。もともと心を空にする事が得意だったから大師父がいうには無の境地というものに至っているみたいなの」
と、別段気にせず言っていたけど、心を空にするって…。
よくわからないけど、それってとても普通じゃできることじゃないよね?
でも、シホちゃんはそれを体得しているわけで…。
やっぱり、すごいという言葉しか浮かんできませんでした。
「そうだ。今の話しで思いついた事だけど、なのはの砲撃系や操作系の修行にもっと精密さを出させるように撃つ前にしっかりと目標を定めることにしましょう。
それで少しでも狙いが外れていたら一回バツを与えるっていうのはどう?」
「え? なんで!?」
「なにかしらペナルティがあった方がより集中できるでしょう?
安心しなさい。別に怖いことはしないから………別にね」
ゾワッ!
最後に付け足すように言った一言がとても私の心に恐怖を与えました。
これじゃこれからは一つの失敗も命取りかもしれません! 気合を入れてやらないと…!
◆◇―――――――――◇◆
日が傾いてきた頃に私達は翠屋に向かっていました。
その途中、おもむろにシホちゃんは携帯を取り出してメールを打っていました。
「シホちゃん、誰とメールをしていたの? アリサちゃんかすずかちゃん?」
「いいえ、ちょっとした私の友達…あまり会えないからメール友達って奴ね」
「そうなんだ。ね、なんていう名前なの…?」
「はやて。八神はやてっていうの」
私達とは別に友達が出来ていたんだ…。
いつか紹介してくれたら嬉しいな。
それから色々とお話をしながら翠屋につくとそこには本日二度目の意外な人達がいました。
「あら。なのはさんにシホさん」
「あ、やっほー、四
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