第一章 無印編
第二十話 『外伝1 なのはのシホちゃん観察記録』
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も垣間見れたし…」
《はいです!》
《そうだね》
「もう…だからそれが恥ずかしいっていうのよ」
それでソッポを向いて拗ねちゃったけど、でも内心とても楽しそうに見えるのは私だけかな?
「それより、もうお昼過ぎだからそろそろ食事にしましょう。もともと出かける予定だったから軽食だけどサンドイッチと母さん仕込みのシュークリームを持ってきてあるの」
「わぁ…!」
シホちゃんはいつも通りという顔をしているけど私から見たらとても普通のサンドイッチに見えないよ…。
それでフィアちゃんに手渡しで食べさせているシホちゃんはとても笑顔を浮かべているので絵になります。
…大人らしい態度をとっていてもやっぱりこういう所もあるからシホちゃんは魅力的に見えるんだね。
ふと、私は食事を食べ終わってみてから周りを見回してみると、
《あ、やっぱり来ました》
《え? なにが、フィア…?》
《動物さん達がいっぱいだね》
そう。いつの間にか公園の私達がいるベンチの周りには野性の鳥や、飼われている動物さん達で溢れかえっていました。
遠くを見ると動物の散歩をしているらしい飼い主の人達もこちらの様子を窺っているみたい。
なんだろう…?
だけど、ここでなにが始まるのか分かりました。
《さぁ、お姉様。いつもの日課、お願いします!》
《わかったわ。…でも、最近注目が前より集まってきたから恥ずかしくなってきたわね…》
シホちゃんはそう言いながらも目を瞑ってフェイトちゃんとの別れの際に歌ったローレライというドイツの歌をまるで楽器で出しているようなメロディを口で奏でだした。
とても静かな、でも惹かれる歌声でやっぱり聴き入ってしまいます。
それから数分してシホちゃんは歌いきると動物達がシホちゃんに群がり観客が拍手を送っていました。
どうやらシホちゃんはこの公園では一種のアイドルと化しているようです。
「それじゃもうお暇しましょう。ちょっと残り時間は弓の練習をしたいから」
「あ、山の方にいくんだね」
「ええ。最近あまりしていなかったから勘が鈍っていないか心配になっちゃってね…」
そして山の中に私達は入るとフィアちゃんに結界を頼んでいました。
だけど本当にシホちゃんはすごい…。
初めて聞いたのは事件後の事だけどシホちゃんは目を魔力で強化することで最高4キロ先まで目視出来ちゃうっていうの。
私はあまりの現実味の無さにちょっと疑っちゃったけどそれを間近で見せられた時には口が開きっぱなしになっちゃったから。
私がそんな事を思い出しているとすでにシホちゃんは構えをしました。
すると結界の中だと言うのにさらに場の空気が一変して周り全ての音が消えてしまい、知らずの内に私の手に汗が浮かび緊張感に駆られてしまう。
でも、別に嫌な物じゃなく
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