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【完結】剣製の魔法少女戦記
第一章 無印編
第二十話      『外伝1 なのはのシホちゃん観察記録』
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そこら辺は心身ともに私が鍛えているから!」
「それはなによりだ。………昨日の事故がなければとても信用できる言葉だけれどね…」

グサッ!

「はうっ!?」
「…やっぱり観測された?」
「そうだな。怪我はなかったとはいえ危険な行為だったと言えるな」
「安心して。昨日のはなのはとユーノの独断だから。それで今日はバツとして修行は一切禁止させているから」
「いい心がけだ。誰かがストッパーになってくれればこちらとしては嬉しい限りだからな」
「むぅ…クロノ君、けっこう酷い事言うよね?」
「当然の結果だから仕方がないだろう…?」

そう返されると私もなにも言い返せません。
ううぅ…いつか見返してあげるんだから!

「…ところでクロノ。釣りの調子はどうなの?」
「まぁまぁってところだな。これでも釣りに関しては結構自身があるのでね。
アースラにも持ち帰らないといけないから…」
「今晩のおかずかなにか…?」
「ああ。さすがにずっと次元空間を漂っていると新鮮なものが恋しくなって食べたくなるじゃないか」
「その気持ちはわかるわ。やっぱり新鮮なものが一番美味しいところよね。…そうだ。今度、私も混ざっていい?」
「ああ、いいとも。さっきもいったけど釣りに関しては結構自信があってね。返り討ちにし、て…?」

…あれ? クロノ君の顔が少し青くなった。
同時に何故か空気に亀裂が入ったような、そんな感じの気分…?
それでどうしたのかと思ったらシホちゃんから異常な魔力が溢れている!?
それになにか黒いモノが体から噴出しているようにも感じるよ!!

「…ねぇ、クロノ?」
「な、なにかな?」
「今、聞き捨てならない台詞が聞こえてきたんだけど…私の気のせいかしら? 確か『返り討ち』って言葉…」
「い、言いましたけど…それがなにか?」

クロノ君が敬語になっている…。
でも、私もそれには納得しちゃうかも。
だって、シホちゃんの表情が笑顔なのに眼が、眼が本気で笑っていないんだもの!!?

「フ、フフフ…面白いわね? いいわ、その言葉を嫌というほど後悔させてあげる」
『………(ビクッ!?)』

全員(私含む)がシホちゃんの地の底から聞こえてきそうな低い声にただただ怯えることしかできなかった。
それからシホちゃんは「少し準備をしてくるわ」と言ってその場を後にして堤防の影に入っていった。
…そして数分。
なぜか少し魔力の気配がした。
そして出てきたシホちゃんの姿は…まさしく釣り人だった。
紅いポケット付きのコートに白い帽子。その手にはクーラーボックスにいかにも本場の人が使っていそうな丈夫な釣竿!?
全部魔術で転送してきたもの!?
小さい声で「………今ならアーチャーの気持ちが分かるわ」と呟いているけど、なに!?


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