第一章 無印編
第二十話 『外伝1 なのはのシホちゃん観察記録』
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Side 高町なのは
…あのとても悲しい事件。
突然の出会いから始まる迷いや悲しみ…それと同じくらい嬉しい事や驚いた事。
たくさんあって触れ合う時間なんてそんなになかったのにも関わらずすごい長い時間たったようにも感じる。
フェイトちゃんも最後はお母さんの死という悲しみを味わったけど、それでもそれを乗り越えて前に進もうとしている。
そして友達にもなってくれた私の大事な親友。
たまに送られてくるビデオメールは私の楽しみにもなっていた。
それとは別にもう一人、シホ・E・シュバインオーグ…シホちゃん。
事件が終わってやっと家に帰ってこられた私にシホちゃんは『勇気をかして…』と言ってきたので私もその想いに応えてあげたくて、どんな方法がいいのかわからなかったのでただ手を握ってあげた。
だけどそれでシホちゃんは安心した顔になりお母さん達の事をまだぎこちないながらも家族の呼び方をした。
お母さんの事を『桃子お母さん』。
お父さんの事を『士郎お父さん』。
お兄ちゃんの事を『恭也兄さん』。
お姉ちゃんの事を『美由希姉さん』。
シホちゃんは本当の意味で私達の家族になってくれたとても最良の日だった。
それにその時のシホちゃんは今までの凛々しい態度とか大人顔負けの落ち着きもどこかにいっちゃったのか本当に顔を赤くして照れている姿はとても可愛いという表現がピッタリだった。
お姉ちゃんに「姉さんじゃなくてお姉ちゃんって呼んでー!」と言い寄られてうろたえている姿はとても普段は見られないものだった。
それだけお母さん達はシホちゃんが心を開いてくれた事が嬉しかったらしい。
…でも、それと同時にシホちゃんはこの世界に来る前の話は積極的に話そうとはしない。
アースラの皆さんには事情説明のために、しょうがないといった感じがあったけどきっと話す事すら辛かったと思う。
私以上の孤独を知っている目…。
どうしてそんな眼ができるのか事情を説明している時に聞いていた話で痛いほどに理解させられた。
シホちゃんはずっと一人だったんだ。
それは、シホちゃんの師匠さん達にあたる人達もいただろうけど、きっとシホちゃんは本当の意味で家族というものを知らないと思う。
なぜかはわからないけど、シホちゃんはお母さんの事を生まれて初めて『お母さん』と呼んだらしい。
小さい頃から魔術という世界で争いの中を駆けていたというシホちゃん。
だから戦闘毎になると誰よりも強い…。それはきっとフェイトちゃんやアースラの人達も同じ感想を持っていると思う。
色々な戦いを見てきたけどどれも私の常識…アースラの皆さんもだけど、シホちゃんは一個人の実力を遥かに上回っていると思う。
でも、それと同時に内面はとても臆病なものだとも思ってしまう。
シホちゃんの
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