七話
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花は興味本位で、如水の自室を訪ねた。
「如水殿、少し時間を取らせて貰っていいでしょうか」
「構いません、私もちょうど、他者の意見を聞きたかった所ですので」
そう言った、如水は、多くの竹簡に埋もれる様な状態で紙に何かを書いていた
「あの、その竹簡や、紙はどういった物ですか?」
「これは、諜者達の報告を書いた物です、紙には私が重要だと思った物を纏めています」
好奇心を刺激された、桂花は
「よろしければ、読んでも構いませんか」
と言っていた。
「ええ、できれば、貴方の意見も聞いて見たいので」
そう言って、桂花は書に目を通したが、その内容に戦慄した。
華琳の領内の近くはおろか、遠く西涼から呉郡、更に巴蜀と言った辺境の土地の内情を調べられており、更には人物の調査では領主のみならず、野に有って、その地で尊敬を受けている者までを調べ上げていた。
「如水殿、これはいったい、どのような諜者を使って、調べているのですか。」
「いえ、これ等の報告者の半分は自分が諜者だと気づいていないでしょう、大陸の各地で旅をしている者から、何気なく聞いた話を纏めているだけです」
「しかし、それだけで、これほど正確な情報が得られますか?」
「もちろん、各地で情報を探る者は私が選んだ者ばかりです、それと、噂話等を集めて、その中から私が役に立つものかを選ぶだけです」
如水が何気なく言うと、桂花は改めて部屋を見渡した。部屋の至る所に竹簡等が置かれており、紙に纏めているのはその中から選んだ物だと理解した。
「これだけの、情報を集めて、その中で役に立つ物を選ぶだけでも大したものです。やはり、貴方は素晴らしい智謀の持ち主ですね」
如水は謙遜し、改めて桂花の意見を聞いた
「大陸各地で、圧政を敷く者や朝廷を恐れぬ者が多いですね、朝廷には今、それを止める事ができる者は居ない、何かのきっかけで本当に朝廷は崩れるしかないでしょう」
「やはり、そう思いますか。私も同意見です、華琳はこの混乱を機に天下に名乗りを上げるでしょう。それを支えるのが私達の仕事です」
「そうですね、そして、華琳さまの覇道を成就させましょう」
こうして、二人の希代の軍師は同じ志を持った
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