第百三十五話 シリウスの真実
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それを聞いて目を顰めさせた。
「あの街とこの世界がですか」
「私の気のせいですかね」
また述べる猿丸だった。
「だとすればいいのですが」
「そういえばそうだな」
だがここで神宮寺は彼の言葉に頷くのだった。
「何か似ているな」
「ミスターもそう思いますか?」
「ああ。あの街は四十年前の記憶がない」
まず言うのはパラダイムシティについてだった。
「そしてこの世界も」
「一万二千年前の記憶がない」
今度言ったのは洸だった。
「そういうことかい?大先生」
「はい、その通りです」
猿丸はその洸の言葉に頷いたのだった。
「そこが似ていると思います」
「だよな、そういえば」
「何か似てるよな、確かに」
「ああ」
ここで皆彼のその予想に頷くのだった。
「何でだ?似ているんだ?」
「だとしたら」
「あくまで予想ですので」
また述べる猿丸だった。
「詳しいことは何とも言えませんが」
「そうだな。今の時点ではあくまで憶測だ」
神宮寺も言う。
「しかしだ。大先生よ」
「はい?」
「その予想、多分大きな外れじゃないぜ」
こう彼に言うのだった。
「多分だけれどな」
「そうですか。やはり」
「ああ。もう少し見ないとわからないがな」
「それではこのまま暫く」
「鍵はだ」
ここでシリウスが言う。
「やはり天使達なのか」
「彼等以外いないんじゃないの?」
こう言ったのはメリッサだった。
「やっぱりね」
「俺もそう思う」
宗介もここで言ってきた。
「何しろ以前にも世界を滅ぼしたからだ」
「その一万二千年前にね」
この年があらためて彼等の中に刻まれる。
「だとすればやはり」
「天使達が鍵なのかもね」
彼等はこの考えに至らざるを得なかった。
「やっぱり。ここは」
「彼等が」
「どちらにしろだ」
不動がここで彼等に言ってきた。
「それもすぐにわかることだ」
「すぐにですね」
「そうだ、すぐだ」
このことを言うのだった。
「すぐにだ。それではだ」
「はい」
「それでは?」
「まずは地球に帰った祝いをする」
何故かここでこう言う不動だった。
「少しの残留希望者を残し海に行くぞ」
「えっ、海に!?」
「といいますと?」
「若しくはプールだ」
彼はとにかく水に行くと主張する。
「そしてそこで思いきり羽根休めをするのだ」
「あの、司令」
スメラギがかなり戸惑いながら彼に声をかけてきた。
「それは何故ですか?」
「何故とは?」
「ですから。何故海かプールに」
このことを問わずにはいられなかったのだった。
「行くというのですか?」
「これから間違いなく天使達との戦いだな」
「はい」
「その前に英気を養うのだ」
彼が言うのはこのことなのだった。
「だからこそ
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