第百二十六話 黄金色の目
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第百二十六話 黄金色の目
月の最後の基地に今周辺の帝国軍の全てが集まっていた。守備用の戦力も予備戦力も全て集め基地は彼等で溢れようとしていた。
ガットラーはその中で一人部屋にこもり瞑想していた。それが終わり部屋を出るとすぐに部下達が彼のところに来てあることを報告するのだった。
「イノベイター達がか」
「はい、来ております」
「共に戦いたいと」
「あの地球人達がか」
彼はその言葉を聞いてまずはいぶかしんだ。
「一体何のつもりだ?」
「それでどうされますか?司令」
「会われますか?」
「今は少しでも戦力が必要な時だ」
彼は軍人として、司令官としての立場から述べた。
「そう、少しでもな」
「では会われるのですね」
「やはり」
「そうしよう。ではこちらに案内しろ」
「はい。それでは」
「そのように」
こうして彼等はガットラーの前に案内されてきた。その中央にいるリボンズは穏やかな笑みを浮かべて彼に対してこう言ってきた。
「閣下、僕達がここに来た理由はです」
「私を助けに来たというのか?」
「その通りです」
その穏やかな笑みで述べるのだった。
「ですから今ここに馳せ参じてきました」
「その言葉信じられると思うか?」
だがガットラーは彼のその言葉に懐疑的な声で返した。
「どう思うか、それは」
「信じて頂けると思っています」
しかしリボンズは平然と言うのだった。
「閣下なら」
「私ならばか」
「僕達にあるのは誠意だけです」
心にもない言葉であるのは言うまでもない。
「ですからその誠意を」
「それではだ」
ガットラーも彼等が腹に一物あるのはわかているがあえて彼等に合わせることにした。
「それを今見せてもらおうか」
「喜んで」
にこやかな顔を作ってまた述べる。
「では僕達はこれより先陣を務めさせて頂きましょう」
「かつての同胞に対してか」
「同胞!?」
今のガットラーの言葉にはリボンズだけでなくそこにいるイノベイター達全員が冷笑にも似た笑みを見せたのだった。何かを嘲笑するような。
「僕達と彼等が同胞ですか」
「違うというのか」
「はい」
そしてこう答えるのだった。
「違います。僕達は人間ではありませんので」
「神だともいうのか」
「その通りです」
平然として答えるのだった。
「僕達は神です。人間を治めるべき神なのです」
「では神罰を与える為にここに来ているというのか」
「その通りです。ですから先陣を」
「わかった」
ガットラーは彼の言葉を受けて述べた。
「ではそうするがいい。好きなようにな」
「有り難き御言葉」
「しかしだ」
だがガットラーはここで言葉を引き締めさせるのも忘れてはいなかった。
「我が軍の軍律には従ってもらうぞ」
「
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