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八条学園怪異譚
第十八話 トイレの花子さんその十一
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「何時でも同じね、男っていうのは」
「というか何時でも変わらないわよね」
「煩悩とかは」
「昔はブルマ、私が生まれて少しして廃れたけれど」
 今はもうない。アニメかゲームの中にしか存在しなくなっている。
「その時はもっと凄かったみたいよ」
「だからブルマってないから」
「あんなの着て外に出られないわよ」
 二人、今の女の子達からしてみれば論外のものだった。漢の浪漫は時として否定されてしまうものなのだ。
「ショーツで走り回ってる様なものじゃない」
「それも黒とかの派手な色で」
「そんなので体育して男子の目の前にいたら」
「もう田変なことになるじゃない」
「男にしてみたら嘆くことだけれどね」
「勝手に嘆いててよ」
「私達にしてみればどうでもいいことだから」 
 二人は女子を代表する様にして全力で言い切った。
「半ズボンでも足は出るしお尻の形出るわなのに」
「それでブルマっていったらね」
「まあねえ。私も女の子だから気持ちはわかるわ」
 花子さんは女子トイレにいる妖怪として二人に理解は示した。しかしその顔は妙ににこにことしているものだった。
 そのにこにことした顔でこう言うのだった。
「けれど。好きな相手を誘うには最適の格好かもね」
「いや、刺激し過ぎるから」
「あっという間に押し倒されかねないから」 
 二人はそれぞれの右手を頭の高さでチョップの姿勢で立てて横に振ってそのうえで否定した。
「そういうのはね」
「危ないから」
「自分達が押し倒すって考えればいいのに。まあ時間だから」
 花子さんも二人を気遣ってこう言った。
「じゃあ今日はこれでね」
「ええ、またね」
「今度は夜に会いましょう」
 二人はこう言って花子さんに手を振って別れた。花子さんも二人をトイレの扉まで見送ってそのうえで別れた。
 二人は商業科の体育館に向かいながらこんな話をした。足はやや早足になっている。
「まあとにかくバスケならね」
「愛実ちゃん結構バスケ好きよね」
「球技好きなのよ」
 愛実は少し笑って聖花に答えた。
「元々ね」
「そうよね、子供の頃から」
「妙に丸いものに惹かれて」
 子供の頃からそうだった。愛実は丸いものが好きなのだ。
 それで聖花にこんなことを言った。
「性格が丸くなれってね」
「愛実ちゃんのお母さんの言葉よね」
「そう言われてたからね」
 また言う愛実だった。
「だからだと思うから」
「人間が丸くね」
「四角四面だとかえってよくないって言われてからね」
「愛実ちゃんのお母さんってそういうところよく言うわね」
「よく考えたらトンカツも丸いわね」
「そう来たのね」
「コロッケはもっとだし」
 完全な丸ではないが確かに丸い、そういうことだった。
 こうした話をしてそ
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