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八条学園怪異譚
第十八話 トイレの花子さんその八
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「あんた達も気をつけてね」
 花子さんは真剣な面持ちで二人に話す。
「誰でもそうなるから」
「そうよね」
 愛実は自分のことを思い出しながら言った。
「私もそう思うわ」
「愛実ちゃんもって」
「結構ね、私も鬱屈するから」
 聖花にもこう返す。
「嫉妬したりとか」
「そう言ったわ私も」
 そしてそれは聖花もだった。彼女も自分自身のかつての感情を思い出して言うのだった。
「鬱屈したりするから」
「そうよね。そういう気持ちが表に出た人がね」
「いじめをするのよね」
「後ね。自分を強く思いたいとか楽しいとか」
 どちらにしても碌な理由ではない。
「身体の面で弱い奴をいじめるものだからね」
「けれどそういうことをする人程、よね」
「そうよ。弱い奴なのよ」
 花子さんも愛実達にはっきりと答える。
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