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失われし記憶、追憶の日々【ロザリオとバンパイア編】
原作開始【第一巻相当】
第十一話「職業、高等学校教師」
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「はは、まあこれが私の選んだ道ですからね。そうだ、先生にも紹介します。新しくうちの家族になりました白夜です」


「よろしくお願いします」


 ペコッと頭を下げるハクに猫目先生の顔がパァッと輝いた。


「あらあら、もしかして九尾の狐さんですか? 可愛いですね〜」


 ハクの頭を撫でる先生。意外にも大人しく、されるが儘だった。


「私は猫目静かです。よろしくね〜!」


 ――ふむ、ハクも段々他の人に慣れてきたのかな? なんにせよ、いい傾向だな。


 家族の嬉しい変化に微笑む。


「ああ、そうだ。今日から私が一年三組の担当を務めることになりました。猫目先生には副担任としてサポートをしていただきたいと思います」


「はい、理事長から伺っていますよ。頑張りましょうね!」


「ええ」


 俺の業務机に置かれた出席簿を手に取る。ちなみに俺の席は猫目先生の隣だ。


 ――クラスは全員で四十二名か。萌香の出席番号は……十二番ね。


 一通りの生徒の名前と顔を暗記した俺は出席簿を片手に立ち上がる。机の上で毛繕いをしていたハクが肩に駆け上がるのを確認して振り返った。


「それじゃあ、行きましょうか」


「はーい!」


 猫目先生を連れて職員室を出る。


 この陽海学園はかなり広い構造となっており、校舎は三つに分かれている。それぞれ学年によって校舎が使い分けられており、職員室は三年生の校舎に位置する。


 校舎は連絡通路で連結されているため行き来は自由だ。各校舎は三階建てになっており、一学年に九クラス存在する。


「あ、須藤先生だ!」


「きゃー! 相変わらず格好いい!」


「おい、須藤先生だぞ!」


「マジかよ、あの死神須藤が帰って来たのかよ……」


「あのキツネ可愛いー! 先生のペットかな〜?」


 すれ違った生徒たちは皆上級生らしく、当然俺の顔も知っている。唯一の人間である俺はこの学園ではちょっとした有名人だ。良い意味でも、悪い意味でも。


 一学年の校舎に入った俺たちは担当する三組の前に辿り着いた。


 ――この先に萌香がいるのか……。


 柄にもなく緊張している自分に気が付いた俺は一人苦笑すると、意を決して扉を開いた。


 それまでガヤガヤと騒がしかった教室内が、途端に静まり返る。


 ――萌香は……いた! 窓側の列の中間辺りか。久しく見ないうちに大きくなって……。


 腕を組んで目を瞑っている萌香は想像を絶するほどの美女に成長していた。周囲の男子生徒は萌香の美貌に見惚れ、女子生徒は嫉妬を越えて羨望の視線を向けている。


 そ
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