第62話 =空への一歩目=
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てもすぐ出るようなことでもないし、すぐに出してはいけない答えだと思うので考えるのをやめてリーファの指示に従いロケーターストーンと言うセーブポイントでセーブさせてもらう。
「リーファちゃーん!!」
そしていざ出発、と言うときにエレベータの中から弱気な少年の声が。
「あ、レコン」
「ひどいよ…一言声をかけてから出発でもいいじゃない」
「ごめーん、忘れてた」
がくりと肩を落としたレコンだが、気を取り直したように顔を上げて初めて見るような真剣な顔で言った。
「リーファちゃん…パーティ抜けたんだって?」
「ん…まぁね…その場の勢い半分だったけど……アンタはどうするの?」
「決まってるじゃない、この剣はリーファちゃんだけに捧げてるんだから…」
そういいながらレコンは愛刀である短剣を抜きリーファに見せ付ける。…もうちょっと長いものなら見栄えがよかったのに…と思ってしまった俺は悪くないと思う…。人それぞれ好きな剣や思い入れのある武器は違うから何もいえないが…。
だが、リーファはそんなレコンを軽く一蹴した。だが、それで折れるつもりも無いのかレコンは剣をしまいながら言う。
「…まぁそういうわけだから当然僕も…といいたいところだけど、僕はもうしばらくシグルドのパーティに残るよ…キリトさん、リクヤさん」
「どうした?」
「彼女、トラブルに飛び込んでいく癖があるんで気をつけてくださいね」
なるほど、キリトと同じタイプか…いや俺ともか?
「あ、あぁ…わかった」
「それと…彼女は僕の…ンギャっ!」
突然悲鳴を上げたかと思うとどうやら思い切り足を踏まれたらしい。その足を踏んだ張本人のリーファは少々怒り気味だ。
「しばらく中立域にいると思うから何かあったらメールしてね!」
早口でそういうと翅を広げて宙に浮かび上がる。それを名残惜しそうに見つめるレコンに向かって大きく手を振りながら随意飛行の練習、サラマンダー領には近づかないこと…などまるで姉のように言ったあと世界樹の方向を向いて滑空を始めた。
「…ま、がんばれ、レコン」
「はい…じゃあ」
「…あ、ちょっと待って」
俺も追いかけようとするがそういえばレコンとフレンド登録をしていないことを思い出しエレベータに乗ろうとしていたレコンを呼び止め早速申請をする。彼はちょっと気弱なだけでいい人らしく快く申請に応じてくれた。
「…じゃあ、頑張ってください!」
「おぅ!!そっちもな!」
レコンの言葉を背に俺も随意飛行を始め、いきなりブーストして少し差の開いてしまったキリト達を追いかける。しばらくするとすぐに黒と緑の翅が見え追いつくことが出来た。
「あ、来た来た。この飛行であの湖まで飛ぶよ!」
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