第62話 =空への一歩目=
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…………
「……うーん…」
「……そうだなぁ…」
ここ、リーファ行きつけの武器屋にて、俺とキリトは武器の選択に相当な時間がかかっていた。防具についてはキリトは上下に防御属性強化のされている服に黒いロングコート、SAOのときとほとんど変わっていないものだ。対して俺は称号という機能が無いため少し時間はかかったものの隅に小さく黄色で竜のようなモンスターの刺繍が入っている黒いズボンにシャツ、そして向こうでは戦いのときによく【抜刀騎士】として着ていた灰色のロングコートだ。ちなみにもちろんだが全部防御属性強化されている。
でも問題は……
「「…軽すぎるな……」」
キリトは片手剣、俺は大剣を注文するが出される武器が全部軽くて逆に扱いづらいのだ。
「それでは、こちらではどうでしょうか?」
店主のNPCがそういい差し出したのは黒い大剣と大きな片刃の刀だった。大剣はその名の通りキリトの身長はあろうかというほどの大きさでいかにも重く黒光りしている。俺にとっては軽すぎて残念なものだったが…。それに対し俺は形状はリーファの長刀に似ているのだが長さと剣の幅がおかしいくらいに大きい。長さは2メートルを優に超え幅も10センチは超えている長さがある。
「…それ、どういう武器?」
「太刀と大剣を合わせたような…そんな感じだよな…」
試しに持ってみるがなんか物足りない重さでオータムリリィやキャリバーンのようにしっくりとは来なかった。隣でリーファが目を見開いて驚いているがそれは恐らくこの剣を片手で持っているからだろう。どうやらこの世界では筋力値というものが隠しパラメータとして存在するらしく種族、体格などで大体は決まっていて上げることはほぼ出来ないらしい。そして俺の種族と体型では大剣は使えない分類に入るそうなのだが…。
「…もうちょい重いのって…?」
「あるわけ無いと思うよ?」
リーファの言うとおりこれが最高重量の剣らしく、NPCにも首を横に振られた。なので剣の方は諦めるとしてヴォルトの初期の戦闘術を扱うために新たに簡単な装飾のついた拳装備を買いそれをつけることにする。この世界では重複によりソードスキルを発動できないというルールもないし、そもそもソードスキルがも無いらしいのでこれならいろいろできるはずだ。キリトも先ほど買った大剣っぽい片手剣をいつものように背中に吊ったが、鞘の先が地面に擦りそうになっているのを見たリーファがクスクスと笑っていた。
俺はあのでかい刀では腰につけたり背中に吊ったり、と言うことが出来ないため鞘の中間らへんを紐で結んで無理やり取っ手を作ることにして持つことにした。
「これで、準備完了だね!これからしばらく、ヨロシク!」
そういいリーファが右手を突き出してくる。
「こちら
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