第62話 =空への一歩目=
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てみると少々違ったところも多い。1つは声、現実のものよりか微妙に高くALOのキリトの声よりか高い。あとは顔のパーツが微妙に違うとかだけど…。
いろいろと自分のアバターを観察していると目の前に黒衣の姿をしたつんつん頭の少年が実体化した。
「おっす、キリト」
「俺、間に合ったか?」
時計を見るとジャスト3時、キリトはギリギリだが間に合っている。そしてほぼ同じタイミングでこの宿屋のスイングドアが開かれ、そこからシルフの少女が入ってくる。
「やぁ、はやいね」
「それとも俺たちが遅かったか?」
その少女、リーファは横に首を振って「今来たところ」と言った。外から来たのはいろいろと消費アイテムなど旅に必要なものを買い揃えていたかららしい。
「あ、そうか。俺たちも準備しないとな……」
「その前に君たちのその装備はどうにかした方がいいかもね」
「…だな。ぜひ俺もそうしたい。こいつじゃ頼りないし…」
そういいながら自分の背にある片手剣に視線を映すキリト。まだ、キリトはいいと思うが俺はその剣すらないただの皮装備、頼りないどころかこのまま戦うのはほぼ無理に等しい。あとは重いものを持ちたいと言うただの欲求が俺の中にあるからせめて武器は持ちたい。
「うん。じゃあ、武器屋に行こっか。…お金、どのくらい持ってるの?」
リーファに言われたので俺はメニューを開き金と思われる部分を探していると0がいくつもついたような数字の羅列がウィンドウの片隅にあった。
「ねぇ、リーファ。この…ユルドってやつがそうなのか?」
「そうだよー。……もしかして…」
「いや、大丈夫。結構あるから」
恐らくこれもステータスと同じくSAOからの引継ぎなのだろう。アスナと結婚していたキリトはその分まで追加されてると思うから俺よりかは多いはずだ。
「なら、早速武器屋だね」
「う、うん。……おい、行くぞ、ユイ」
さすがに初心者でこの金の多さは半端ないのか少し挙動不審なキリトだったが話をすらすようにユイを呼ぶと、彼の胸ポケットの中からちょこんと黒髪の小さな妖精が姿を現し小さくあくびをした。
「おはよ、ユイ」
おはようといってもリアルではすでにおやつの時間の午後3時、ALO内ではまだ午前5時くらいだ。それでもユイは元気に「おはようございます!」と言ってくれた。うん、いい子だ。
リーファを先頭にシルフの町をテクテクと歩いていく。朝日が少し出ているのかスイルベーンがその柔らかな光に包まれていて夜のときとはまた違った美しさが引きだっていた。変な目で見られながらしばらく歩くと壁にいろいろな武器がかかった武具屋が見えてきた。客もいなかったので早速店員らしきNPCに防具、武器を注文した。
そして数十分後
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