第十五話 ドラグスレイブの初お披露目
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』
「今、仕事の途中なんですけど、この前言った数発でビルが消滅する威力の魔法を使おうと思うんで、土御門さんには見ておいて貰いたいと思いまして」
『分かった、すぐ行くぜい』
「はい、待ってますねー」
電話を切ってから、俺はダンボールの積まれた部屋へ向かった。ダンボールに入っていたサイズミスの服は、多分ミサカ用の服だと思う。そうなると、当然その服は常盤台中学の制服という事になる。というわけで、研究所を破壊する前にその服を貰っておこうと思う。
部屋に到着すると、積み上げられたダンボールを片っ端から開けていく。一応、全てが服だとは思うのだが、もし何かしら外部に漏れるとまずい資料などが混じっていては困るからだ。
中身が制服のダンボールをすぐに作成空間へ放り込んでは次のダンボールを開ける。上のほうに積まれたダンボールはサイコキネシスで手元まで持ってきて、中身を確認しながら次々と作成空間へ放り込んでいく。一応言っておくと、作成空間へ放り込むのもサイコキネシスを使っている。
結局、全てのダンボールに常盤台の制服が入っていた。数量的にどのくらいだったかは覚えていないが、夏物のブラウスとサマーセーター、そしてスカートがそれぞれ100を超えるぐらいあったと思う。そして、冬用のブレザーとスカートが200以上ずつぐらいはあっただろう。サイズミスということだから当然ミサカのサイズではないということだろうが、どの程度サイズが違うかまでは見ていないので、アパートに戻った後でゆっくりと確認させてもらおう。
常盤台の制服を有り難く頂戴してから研究所の外に出てみると、ちょうど門の前に車が止まるところだった。
「待たせたかにゃー?」
「いえ、そんなには待ってませんよ」
車から降りて声をかけてくる土御門さんに答える。というか、電話してからまだ20分も経っていないはずなので、それを考えれば来るのが異常に早いと思うのだが……。
「で、準備なんかは全部終わってるのか?」
「ええ、すぐにでも始められるわ」
急にシリアスモードへと切り替わった土御門さんに答える。土御門さんには隣の廃ビルの屋上から眺めてもらうことにして、念のため車もそのビルの裏側へ回って貰うことにした。
『到着したぜい。見晴らし良好だにゃー』
「では、始めますね」
ケータイで連絡してきた土御門さんに答えてから、俺はレビテーションで上昇した。
研究所をほぼ真上から見下ろす位置に到着すると、まず周囲を確認する。研究所の敷地は結構広く、少なくとも野球のグラウンドが一面取れそうな広さがある。その中で左側のほうに研究所の建物が縦長に建っているのだが、建物のある側の隣が土御門さんの居る廃ビルだ。そして、中央から右側は
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