第十一話『新隊長』
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か〜ふふふ……」
何処かで聞いたことがある声、スウェンは直ぐに思い出しそれに声を掛ける。
「何故そこにあんたが居る」
「むむっ! その声は!」
布団を跳ね除け中から
「じゃ〜ん! 久しぶり、スーくん! 元気にしてた〜? 勿論してたよね〜!」
「篠ノ之 束……何故あんたがここに? ここの警備とロックは固い筈なのだが……」
束は「ちっちっち」と一指し指を左右に振り
「スーくんが地球のどこに居ようが、この束さんには直ぐにわかってしまうのだ! どう? 凄いでしょ!」
「いや、質問に答え――」
「そういえばこの部隊の隊長になったんだってね! 凄いね! おめでとう! 君があの草むらで突然現れた時から目をつけていた時から気にはなっていたけど、まさかここまで上り詰めるなんてね!」
「だから話を……」
スウェンはあるワンフレーズが気になった。
「今あの草むらと言ったな」
「そうだよ、私はグレーデュント夫妻のストライカーシステムに興味があって、監視衛星を使ってあの人達行動をずっと見てたんだ。それで、ふとあそこの草むらに衛星を向けたら、突然君が現れたんだ!」
「!?」
「あそこの地点を調べたけど何も反応が出なくて、何故君があそこに急に現れたのか、この私の
頭脳を使っても解らなかった。それから君に興味が沸いたんだよ。どうやってあそこに現れたの!? どんな機械使ったの!?」
「……俺にはわからない。何故あそこに居たのか」
「ふ〜ん……ウソはついてないみたいだね。けどいいや、実際君が突然現れたのは何かしらの原因が起きたのは確かだから、少しづつ解明していこう!」
「篠ノ之 束、一つ質問していいか?」
「もう! 束でいいのに! どうせだったらぷりてぃ束さんで――」
「断る」
束は頬を膨らませ
「むー。それで? 質問って?」
「俺があの草むらに現れたとき、他に誰か居たか?」
「ううん、どこ見渡してもスーくん一人だったよ」
「……そうか」
「あんまりラボを空けておくのはダメだから。あ! 困ったときがあったらいつでも言ってね!」
束はポケットから電話番号らしきものが書いてあるメモ用紙を取り出し、スウェンに手渡す。
「この束さんは何時でもスーくんの味方だからね! それじゃ!」
そう言い窓の外へ束は飛んでいった。残されたスウェンは数秒間固まったものの、ため息一つの後布団などを整理してベッドの上に倒れこむ。
「……あの女性はいなかった、か」
スターゲイザーのコックピットに一緒にいた女性。彼女はもしかしたら自分とは違って地球圏に帰れたのだろう、徐々に
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