我等の故郷!
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それから少したって
「終了だ、筆をおけ!」
試験管の人が終了の知らせを出しました。
「お前らはもう帰っていい。後日合格者に通知を出す」
皆さんはぞろぞろと帰って行きます。
ただ、流儀さんは動きません。
「流儀さん。終わりましたよ、帰りましょう」
「ん?終わった?分かった」
まるで先程の試験管の声が聞こえていなかったように、まぁ実際聞いてなかったのでしょう。
この人の言動には呆れることが多い。
試験場を出てから
「どうでしたか?」
と聞いてみました。
「ん〜?まぁ、すぐに全部終わったよ」
「そうではなく、その・・・・・・・すぐに筆を置いたのでわからなかったのかと」
「ああ、違う違う。簡単だったからすぐに全部書いただけだよ」
またこの人は・・・・・・・・
「意地はらなくてもいいですよ」
「意地じゃないんだけどね〜」
そう、笑いながら言った。
そして、合格者が集まった。
その中には流儀さんもいた。
凄く不思議だった。
「諸君らはあの試験を見事合格した者たちだ。宮廷で働く以上、しっかりとした心で臨んでほしい」
この間の試験管さんが前で話している。
「それと、今回の合格者の中で全問正解を叩きだした者がいる。これは前代未聞だ。呼ばれたものは前に」
ぜ、全問!?あんなに難しいのに!
「統堂流儀!前に出い!」
「流儀さんが!?」
「だから言っただろ。簡単だったからすぐ書いたって」
そう言って流儀さんは前に出た。
「皆、この者のように完璧な仕事をしてほしい。おいお前、何か言うことは?」
「そうだね。あの程度の問題なら15でも解けるから最初はからかってるのかと思ったよ」
全員が絶句している。
当然だろう。不合格者が8割の中全問正解を叩きだし、なおかつ15でもあれくらいは出来るなどと言ったのだ。
そんなこと言ったら・・・・・・・・
「き、貴様!我らをバカにしているのか!?」
ああ、やっぱり怒る人が出た。
「かもね?」
「貴様〜!」
しかも挑発してる!?
「死ね!」
相手は刀を流儀さんに振りました
「危ない!」
キィーン!!
「え?」
「どうした?よもやこの程度ではあるまいに」
し、信じられません。流儀さんはあろうことか刀を素手で折ったのです。
「あ、いや・・・・その」
「さ、もっと来いよ。どれだけやってもこの身に傷はつかんだろうが」
「あ、あぁ・・・・・あぁぁぁぁああ
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