梨華の戦い。
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葉に耳を疑った。
「はや。美保のところに行くよ。」
『みほはこの先を右折してから直進したところだよ。』
私はみほ達なら大丈夫だと思っていた。
その思い違いが今回の結果を生んでしまった。
『梨華。私たちは大丈夫だから気をつけて。』
みほからの通信。
でもみほは大丈夫な状況とは言えない。
「はや。一斉に威嚇するよ。」
『うん。』
私たちは空砲を撃って敵を一時的にこちらに注目させることにした。
「ドォーン。」
空砲のため良い音ではなかった。
しかし敵戦車から車長が乗り出すのが見えた。
「みほ。今だよ。」
『うん。』
みほたちに一両撃破してもらい残りの一両を私たちで叩く。
『ドォーン。』
みほの戦車から砲弾が打ち出された。
みほたちの砲手は絵里程ではないが腕が良い。
「絵里、幸。お願いね。」
私たちも負けずに撃った。
しかしみほ達が撃った戦車から砲弾が飛んできた。
『大洗、修善寺共に一両行動不能。残り大洗二両。修善寺一両。』
飛んできた砲弾ははやたちに当たった。
「みほ。一緒に撃つよ。」
『うん。』
私たちは同時に攻撃を仕掛けた。
前後からの攻撃を避けれるはずもなく。
『修善寺全車両行動不能。よって大洗の勝利。』
見事な勝利とは言えないが勝った。
と言うかこんな学校に負けるわけがない。
だって仲間を大切にしていない学校なんだから。
チームワークなんてバラバラ。
結果なんて始まる前から決まっていたはず。
それでも追い込まれたのは私のわがままのせい。
みほの指示を聞いていればこんなことにならなかったはず。
私は挨拶のために戦車をおりて修善寺女子高の隊長、副隊長の前にたった。
「一同礼。」
「「「「ありがとうございました。」」」」
審判に合わせて挨拶をした。
私は修善寺女子高に向かって。
「今日のことは本家で話すから。」
来年も出るであろう一年生は嫌な顔をしていた。
「待ってください。」
私が戻ろうとしたのを止めたのは美香を含む一年生は三人だった。
「出すぎた真似をしてすみませんでした。」
「「すみませんでした。」」
三人は頭を下げて謝ってきた。
美香以外が謝ってきたのに意味が分からなかった。
「君たち二人は?」
「三好藍です。」
「小早川葵です。」
二人が顔を上げて名乗ってきた。
「三人に免じて今すぐ許してあげるなんて出来ないんだ。だからね、決勝トーナメントの結果で決めるから練習頑張ってね。」
私は甘い。
あんなことで許すなんて。
「じゃあ帰ろうか。」
私たちは自分達の学園艦に向けて歩いていった。
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