第七話
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ム。
………見せられないよ!
「あー、すっきりした」
野盗への拷問が終わり、みんなの下へ戻る。
そこでは、ワルドがひくついた笑みを、サイトとギーシュは互いを抱きかかえブルブルと震えている。
きちんと見えないところでやったけど、悲鳴は少し漏れていたらしい。やっちゃったぜ。
「ねぇサイト」
「ひっ―――」
「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい」
あー駄目だこれ。
現役軍人でも引くレベルのをやった私もいけないんだけど、つい熱が入っちゃって。てへ。
「おーい、ルイズー!」
反省していると、バサバサという音と共にシルフィードが舞い降りてくる。
そこにはキュルケとパジャマ姿のタバサが乗っていた。
「ワルド、これって隠密任務よね?」
「あんな悲鳴まき散らしておいて、今更じゃないか?」
「ですよねー」
だが、私は謝らない。
必要な作業だったんだし、怒られる謂われはないもんねーだ。
「ちょっと、無視しないでよ」
「ああ、忘れてた」
「忘れてたって………せっかく心配だから後を付けてきたのにその言いぐさはなに?」
「頼んでませんしおすし」
「おすしって何よ………じゃなくて、これはどういう状況なのかしら?」
キュルケの猜疑心溢れる視線から逃げ、ワルドに目配せする。
長年の付き合いから、視線での意思疎通も可能となっているのだ!
その結果だけど、言い逃れははぐらかしは通用しないと判断したようなので、差し支えない程度で吐くことにする。
「あれよ、密命って奴よ」
「密命、ねぇ。そういえばそこの彼はアンリエッタ姫の傍にいたお髭の渋い方じゃない。成る程、あながち嘘は言っていなさそうね」
「と言うわけで、お帰り下さい。貴方の出る幕はなくってよ」
「今更にも程があるわよ。出る幕がないとのたまう前に、密命を隠し通す努力をしなさいよ」
「はい、おっしゃるとおりでございます」
返す言葉もない。
とはいえ、半分以上は派手に登場したワルドのせいなんだけどね。
「だが、危険が付きまとうことは事実だ。関係ない人間は関わったところで何の得もないどころか、命を落とす危険性さえあるのだから」
「その命を落とすかもしれない場所に赴く友人を前に、おめおめ帰るとでも?」
「自分の命に比べたら可愛いものではないかね?」
「なら貴方の代役を務めてあげましょうか?そんな臆病な思考に帰結する貴方なんかよりは功績は挙げられる自信はあってよ」
なんか喧嘩腰な雰囲気。
ここで断ってもついてくるのは明白でしょうに。
「どーどー。もうここまで来たら追い返す方が問題よ」
「それはそう
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