第百二十話 宇宙への門
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万です」
ミリアリアはこう報告する。
「それだけいます」
「そう、百万ね」
マリューはその数を聞いて顔を引き締めさせた。
「やっぱり。相当な数よね」
「はい」162
ミリアリアはあらためてマリューの言葉に頷く。
「いつも通りになってきたわね、最近」
「それで艦長」
カズイが言ってきた。
「どうします?やっぱりあれですよね」
「それしかないじゃない」
マリューの今度の言葉は簡潔だった。
「迎撃よ」
「はい、それじゃあ」
「総員そのまま」
既に皆戦闘配置についていた。
「それでマシンを発進させてね」
「わかりました」
「それで艦長」
今度マリューに問うてきたのはトールだった。
「俺は」
「ケーニヒ少尉は?」
「どうしましょう。操縦席にいていいですよね」
「ええ、御願い」
マリューはすぐにトールにこう返した。
「ノイマン中尉がもう戦闘指揮に向かっているから」
「わかりました。じゃあ戦いが終わったらすぐに発進ですね」
「それで御願いね」
トールの今回の仕事はそれであった。
「暫く動けなくて残念でしょうけれど」
「まあ仕方ないですね」
トールは苦笑いで今のマリューの言葉に応えた。
「操縦士はこうした時はただいるだけですから」
「けれど死ぬ時は一緒よ」
「・・・・・・はい」
今のマリューの言葉には暗い顔になってしまった。
「それはわかってます」
「艦長」
次に言ってきたのはサイだった。
「マシンは全機発進準備完了です」
「わかったわ」
マリューは今度は彼の言葉に頷いた。
「じゃあいよいよね」
「はい、それじゃあ」
「全機発進よ」
この指示を出すのだった。
「すぐに伝えて」
「はい」
「さて、打ち上げまでは」
「二十分です」
テッサが答えてきた。
「それ以内に敵を倒せればいいのですが」
「まあ頑張るしかないわね」
それを聞いたマリューの言葉はこうであった。
「頑張って百万ね」
「倒せたら御の字か?」
「いや、そうではない」
ここで言ったのは大河だった。
「諸君、いいか」
「むっ!?」
「何を」
「百万、ここで全滅させる!」
大河はこう叫ぶのだった。
「この戦いにおいてだ。二十分以内にだ!」
「えっ、この状況で!?」
「百万を二十分で!?」
「不可能ではない」12
しかし彼は言うのだった。
「決してな。これまでにもそうした戦いを経てきている筈だ」
「それはそうですけれど」
「しかし今は」
「案ずることはない。敵は向こうから来る」
こうも言う大河だった。
「ならば我々がすることは一つだけだ。その敵を殲滅する!」
「なっ・・・・・・!」
テッサもそれを聞いて唖然とした。
「百万の敵を今ここで二十分で倒すとは」
「やるのだ。
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