第百十八話 明かされた醜悪
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第百十八話 明かされた醜悪
「ここでも牡蠣は美味いな」
「そうだな」
呉に着いた一行はまずは呉の海の幸を楽しんでいた。
「牡蠣だけじゃないしな」
「おい、この海老」
牡蠣に海老のフライである。
「かなりいけるぜ」
「この刺身もな」
刺身も食べているのであった。
「生牡蠣にはレモンで」
「ポン酢もね」
言いながら次々に食べていく。
「あとこの若布も」
「こっちの世界でも呉って海の幸がいいよな」
「そうよね」
「海は万物の母」
ここでサンドマンが言った。
「そこにあるものを食するのは実にいいことだ」
「同感だわ。実によきこと」
カナンも言いながら牡蠣を食べる。
「お酒もね。いいわね」
「そういえばカナンさんって」
ヒメは彼女が大杯で日本酒を飲むのを見ながら言った。
「お酒飲まれるんですね」
「お酒は好きよ」
自分でもそれは隠さない。
「もうどれだけでも飲めるわ」
「そうですか」
「俺もな。飲むのはこれだがな」
ラッセは白ワインだった。
「高貴な味がするからな。頭が高い、ってな」
「それはジークね」
ヒギンズが今の彼の言葉に突っ込みを入れる。
「最近何か他の人格が出てきたりしてるわね」
「俺も。そうなのか?」
勇は今のヒギンズの言葉で考える顔になった。
「どうもサイとは別人に思えてならないんだが」
「そんなこと言ったら私はどうなるのかしら」
そのヒギンズの言葉だ。
「レッシィともチャムともクェスとも」
「多いな」
ナンガは今の彼女の言葉にすぐに言った。
「一番多いのじゃないのか?」
「いえ、最近違うみたいです」
カントが注釈を入れた。
「それが」
「違うの?」
「はい、どうやら」
カントはヒメに対して答えた。
「ミスマル艦長が」
「私最近似ている人が増えたんですよ」
そのユリカが能天気に述べる。
「ナタルさんやステラちゃんだけでなく」
「そういえばそうだな」
ヒギンズが言う。
「最近の貴女の声はあちこちで聞いているような気がする」
「だよな。あとは」
ナッキィも言うのだった。
「ドモンさんもそういう人が増えたな」
「そうだな。少し羨ましいな」
勇はついつい本音を出してしまった。
「俺とサイは。二人だけか」
「私も最近クランが似てて」
ミリアリアはそれが嬉しそうであった。
「いい感じなのよね」
「俺もティアリアが入ったしな」
ミシェルも笑顔で述べる。
「やっぱり似た声が多いってのは有り難いな」
「頭が高い!ってね」
サブロウタが機嫌よく叫ぶ。
「いいよなあ。生きててよかったっていうかな」
「俺最近どうも」
ブリットはその中で難しい顔になっていた。
「蝙蝠だとか言われ困っているんだけれど
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