第百十六話 ガルラ帝国総攻撃
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だった。
「私だって。信じられなかったし」
「貴方俺の上司でしょ!?」
「上司だからよ」
身も蓋もない言葉が続く。
「信じられなかったのよ。アカデミーの報告を聞いてね」
「何でなんだよ」
シンはタリアの言葉を聞いてかなりやさぐれた顔になっていた。
「俺ってそんなにできないように見えるか?」
「っていうか誰か座学はさっぱりだって言ってたような」
「なあ」
皆の記憶にある限りはそうであった。
「けれどそうじゃないっていうのが」
「マジですか!?って感じで」
「だからそれは実技と比べてなんだよ」
シンはこう皆に説明する。
「だからなんだよ」
「そうだったのか!?」
「本当だったのかよ」
皆相変わらず驚き続けていた。
「まあとにかくよ」
「実技だけれどよ」
「ああ」
「見せてくれるか?」
話はそこだった。
「今すぐにな。派手にな」
「来てるからよ」
「あ、ああ」
見ればそうだった。またガルラ帝国軍が彼等の前に迫っていた。
「なら見せてやる!」
早速ドラグーンを放ったのだった。そしてそれで敵を数機撃墜した。
「これでいいか?」
「やることはやれるのね」
ルナマリアはシンを見て言った。
「それじゃあ。これからもね」
「ああ、どんどん叩き落してやる!」
実際にさらにドラグーンで撃墜していく。
「こうやってな!」
「頼んだわよ。この戦いももうちょっとで終わりだから」
遂に敵の数が五万を切ったのだった。
「しっかりとね」
「よし、じゃあな!」
「あと一息だ!」
奮い立ったのはシンだけではなかった。
全軍最後の力を振り絞りそのうえで最後の敵を倒していく。シンクラインはその彼等を本陣の己の乗艦から静かに見ていた。
そしてそのうえで。彼は言うのだった。
「注ぎ込んだ戦力は幾らだったか」
「戦闘用マシンで百三十万機」
参謀の一人が彼に答える。
「そして戦艦は七万隻でした」
「その殆どが破壊されたか」
「はい」
参謀は彼に対して述べた。
「残る戦力は全体の五パーセントです」
「ふむ」
ここまでの損害を受けてもシンクラインは動じてはいない。
「それでよし」
「よいのですか!?」
「まさか」
「今投入した戦力はどれも不要な存在ばかりだ」
「不要!?」
「殿下、それは一体」
参謀達は今の彼の言葉に眉を顰めさせて問い返した。
「不要とは」
「どういうことですか?」
「不要な戦力とは」
「あの者達は不穏分子だった」
彼は言うのだった。
「だからだ。ここで消したのだ」
「消した!?」
「あれだけの戦力をですか」
「我がガルラ帝国、いや」
シンクラインはここで言葉を変えてきた。
「私に二心ある者は不要だ」
こう言うのだった。
「だからだ。ここで消えても
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