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スーパーロボット大戦パーフェクト 第三次篇
第百十五話 エイジの決断
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をしたのに」
語っているが表情は変わらない。
「それでどうして怒るのかなってね」
「それか」
トウマは今の斗牙の言葉に少し考える顔を見せた。
「それはな。皆どう思ってるかわかるか?」
「皆?」
「そう、皆だよ」
こう斗牙に言うのだった。
「皆がどう思ってるか。考えたか?」
「ううん、それは」
首を横に振ってトウマに述べた。
「ないけれど」
「それだな。御前に足らないのはな」
「僕に足りない?」
「ああ、足りないものだ」
斗牙にさらに話すのだった。
「御前に足りないものはな。それだ」
「皆がどう思っているか」
「一人で生きちゃいないんだよ」
「一人で生きてはいない」
「誰だってな。俺だってそうだ」
今度は自分自身のことについても語った。
「一人で生きちゃいないんだ。誰もな」
「僕も一人で生きてはいない」
「だからエイジはあの時怒ったんだよ。セシルや街の人達を無視してたよな」
「無視!?」
「それよりも戦いを優先してたな」
このことを指摘するのだった。
「あの時。そうだな」
「それが悪いの?」
やはり斗牙にはそれがわからなかった。
「正しくないの?」
「悪くもないし正しくないこともないさ」
トウマはそれは違うと言うのだった。
「けれどな」
「けれど?」
「俺達は何の為に戦ってるかなんだ」
「この世界を脅かす敵を倒す為じゃないの?」
「正しいけれど完全なものじゃないな」
トウマはこう答えた。
「それはな。違う」
「違うって」
「世界を守る為なんだよ」
こう斗牙に話した。
「俺達が戦っているのはな」
「世界を守る為・・・・・・」
「そしてな」
「そして?」
「その世界にいる皆を守る為なんだよ。皆はそう考えているんだ」
「皆は。そうなんだ」
斗牙にとってははじめて聞く言葉であった。自然と心に染み入ってきた。
「だからエイジはあの時」
「そういうことさ。まあ今は当人はいないけれどな」
相変わらず何処に行ったのかわかっていないのである。
「それでもな。だから」
「あの時あんなに」
「もう一度考えてみてくれ」
トウマの言葉と声がこれまでよりも強いものになった。
「戦う意味をな。よくな」
「・・・・・・戦う意味を」
「じっくりとな。それじゃあな」
「何処に行くの?」
「トレーニングも終わったし帰るさ」
こう言って踵を返したトウマだった。
「今はな」
「そう。帰るの」
「帰ってシャワーでも浴びてゆっくりさせてもらうか」
「お風呂ならあるけれど」
「おっと、そうか」
斗牙の今の言葉で気付いたのだった。
「それじゃあ悪いけれどな」
「お風呂が一番身体の疲れが取れるよ」
「そうだよな。何かかんだでな」
それはちゃんとわかっているトウマだっ
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