第百十五話 エイジの決断
[3/17]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
いるしな」
ここでまた余計なことを言うシンだった。
「勘違いしてマシンに乗ってるしな」
「何ですってえ!?」
「誰が牝猿だ、誰が!」
やはり激昂して怒りの声をあげる二人だった。早速いつもの様にシンにつっかかり返す。
「もう一度言ってみせなさいよ!」
「その言葉訂正しろ!」
「うるせえ!猿に猿って言って何が悪い!」
そしてシンもシンだった。
「何処の誰が天才で気品があるっていうんだよ!」
「全く以ってその通りじゃない」
「その通りだな」
二人にはそもそも自覚すらなかった。
「それよりもあんたの方こそ」
「このシスコンのロリコンが!」
「誰がシスコンでロリコンだ!」
シンも席を立ち上がって激昂する。
「この牝猿コンビが!」
「もう許さないわよ!」
「覚悟しろ!」
ここで遂に二人も立ち上がった。こうしてまたまた喧嘩に入るのだった。
「まあこの連中はいつもだけれどね」
「そうね」
とりあえず三人は放置する面々であった。
「とりあえずエイジだけれど」
「本当に何処なのかしら」
「戻って来たらいいけれど」
こう言い合うのだった。
「本当にどうなるのかしら」
「このままじゃグラヴィオンは五人で」
「心配無用だ、諸君」
しかしサンドマンが突然出て来て一同に言うのだった。
「そのことに関しては何の不安も心配も無用だ」
「サンドマンさん」
「どうしてですか?」
「運命」
彼はまずこう答えた。
「全ては運命に導かれているからだ」
「運命!?」
「それって一体」
「運命は運命だ」
答えになっていないが彼だからこその説得力のある言葉だった。
「彼もまたその中にいるのだ」
「エイジがですか」
「その通り。だからこそ心配は無用」
こう言うのである。
「決してな」
「信じられる?」
「何となくって感じ?」
皆サンドマンの今の言葉にまずは顔を見合わせて言い合った。
「っていうかこれで説得力あるなんていうのが」
「わからないけれど」
だが実際にそれを感じているのだった。
「まあとにかく。サンドマンさんが言うんなら」
「安心して待っていようかしら」
「全ては運命なのだよ」
サンドマンはまた言った。
「ここに諸君が集まったのも彼が戻るのもな」
「そうですか。それじゃあ」
「ここは」
まずはエイジのことはこれといって動かないことになった。そして斗牙であるが今は何の変わりもなく城の中でトレーニングを行っていた。それだけだった。
「おい斗牙」
その彼に同じくトレーニングを行っていたトウマが声をかけてきた。
「どうしたんだ?急に動きが止まったぜ」
「うん、ちょっとね」
少し俯いて彼の言葉に応えてきた。
「気になることがあって」
「エイジのことか」
「僕はあの時正しい判断
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ