第百十五話 エイジの決断
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。彼の言葉は言われるまでもなかった。
「いいな。このままな」
「わかったよ。それじゃあ」
「一撃で決めろ!」
エイジはまた叫ぶ。
「一撃でだ。いいな!」
「よし」
今グラヴィオンは前に向かって突き進みながらその剣を両手に持って構えた。
「これで。決めるよ」
「いけるわ、斗牙!」
今度はルナが彼に言う。
「このままよ。切って!」
「うん」
ルナの言葉にも頷く。
「このまま」
「ええ、振り被って!」
ルナの言葉のまま剣を振り被る。既に間合いだった。
攻撃は受け続けている。しかしそれでも突き進む。そうして剣を振り下ろし。勝負を決めたのだった。
グラヴィオンはゼラバイアの前で剣を振り下ろしたままの格好で立っていた。斬られたゼラバイアはまずは動きを止めていたがやがてあちこちから火を噴き爆発した。こうしてグラヴィオンはぜラバイアとの闘いを終えたのだった。
「勝ったな」
「はい、これで」
レイヴンがサンドマンの言葉に頷いていた。
「グラヴィオンの力も確認できました」
「ゼラバイアの攻撃に充分耐えられる」
「そして攻撃で倒せます」
「やはり。グラヴィオンはゼラバイアに勝てる」
サンドマンはこのことを確信していた。
「確実にな」
「そうですね。これで間違いなく」
「そうだ。そして」
「あの者も戻ってきました」
「それが最も大きい」
サンドマンはグラヴィオンを見ながら語る。
「それがな」
「戦士達も揃った」
サンドマンは勝利よりもその方を見ているようだった。
「戦いはより激しいものになる」
「はい」
「しかし。心確かな戦士達がいれば」
彼はまた言う。
「何も問題もない」
「ではあの者の復帰を認めるのですね」
「拒む理由はない」
サンドマンにしてみればそうだった。
「何もな。それではだ」
「これであの者は復帰です」
エイジの復帰が正式に認められたのだった。
「処罰は不要ですか」
「それはいい」
サンドマンにはエイジを処罰する気はなかった。
「彼がわかったからな」
「そうですか。それではこのままで」
「うむ。そうしてくれ」
戦いは終わりゼラバイアは倒されガルラ帝国軍は退けられた。エイジも復帰した。復帰したエイジは今はアルト達と共にいた。
「復帰が認められたか」
「ああ」
エイジはアルトの言葉に頷いていた。
「何かな。あっさりとな」
「処分とかは?」
「ないらしいな」
ルカの言葉に応える。
「てっきり営巣入りかって思ったんだけれどな」
「まあ普通はそうだな」
ミシェルが彼の言葉に応えて頷く。
「けれどサンドマンさんがな」
「あの人がかよ」
「いいって言ったんだよ」
ミシェルはこのことを彼に話すのだった。
「それで御前の処分はなしになった」
「それで
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