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スーパーロボット大戦パーフェクト 第三次篇
第百十二話 赤い果実
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              第百十二話 赤い果実
ロンド=ベルの面々に礼を述べたロジャーは次の日は街の郊外に出ていた。そしてそこで農園を見回りとりわけトマトを見ているのだった。
「ロジャーさんではないですか」
「はい」
彼の前に出て来たのはゴードン=ローズウォーターだった。
「そうですが」
「今日はどうしてこちらに」
「少し気になることがありまして」
彼は謎については話さなかった。
「だからこちらに」
「気になることとは?」
「トマトですが」
このことは問題ないだろうと思い話に出した。
「見たいと思いまして」
「トマトをですか」
「どれも見事ですね」
ロジャーはそのトマト達を見て言った。
「赤々としていて熟れています。どれも」
「どれもですか」
「違いますか?」
「そうしたトマトだけを残しているのです」
彼はロジャーの言葉にこう返すのだった。
「だからです」
「そうしたトマトだけを?」
「はい。優れたトマトだけではありません」
彼は言う。
「中には劣ったトマトもあります」
「ではそういうものは全て取り除いて」
「その通りです」
彼が言うにはそうであった。
「ですから。ここにあるのは全て熟れたトマトなのです」
「左様ですか」
「何でしたらお一つ如何でしょうか」
「トマトをですか」
「はい。宜しければ」
こうロジャーに対して勧めるのだった。
「どうでしょうか」
「いえ、遠慮しておきます」
だがロジャーは今はそれを断った。
「折角ですが」
「宜しいのですか」
「はい、お気持ちだけ受け取らせて頂きます」
礼儀正しくこう返す。
「今は」
「わかりました。それでですね」
「はい」
ここで話が変わった。
「貴方に御願いしたことですが」
「御願いしたこと?」
「どうやらされはじめたようですね」
こう彼に対して言ってきた。
「ようやく」
「!?」
「お忘れですか?」
ロジャーが今の言葉に目を止めたのに対してまた言ってきた。
「このことを」
「私は貴方と御会いしたのははじめてですが」
怪訝な声をゴードンに返した。
「記憶にある限りは」
「そう、記憶です」
ゴードンは記憶という言葉を強調させてきた。
「記憶なのですよ」
「記憶・・・・・・」
「全ては記憶の中にあります」
ゴードンは今度はこう言った。
「貴方と私のことも」
「私のことが」
「そう。貴方のこともです」
ロジャーを見つつ言うのだった。
「全てはそこにあります」
「私のこともまた」
「では貴方にあらためて御願いしたいのですが」
「仕事の依頼ですか?」
「そうなるでしょうか」
ゴードンもそれを否定しない。
「やはりこれは」
「否定されませんか」
「それでです」
ゴードン
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