第百十話 ネゴシエイター
[6/10]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
が」
「何だ?」
「君達は何者なのだ?」
こうドモン達に問うのだった。
「一体。見たことのないマシンだが」
「貴方は?」
レインは答える前に彼に問い返した。
「貴方は誰なの?そしてそのマシンは」
「私の名前はロジャー」
彼はまずは名乗ってきた。
「ロジャー=スミス。この街のネゴシエイターだ」
「ネゴシエイター!?」
レインがその職業を聞いて目を光らせた。
「まさか貴方が」
「私がどうしたのだ?」
「若しかしてシュウ=シラカワ博士のことは」
「彼のことか」
やはり彼もシュウのことを知っていた。
「私の顧客の一人だが。それがどうかしたのかな」
「やっぱり」
レインはドモンの返事を聞いて納得した顔で頷いた。
「貴方がそうだったのね」
「私が?」
ロジャーにはわからない言葉だった。
「私がどうかしたのか」
「話はいいわ」
とりあえず長くなると思いそれは置くレインだった。
「それよりスミスさん」
「ロジャーでいい」
ロジャーはレインに言葉を返した。
「そう呼ばれる方が気に入っている」
「わかったわ。じゃあロジャーさん」
「うむ」
あらためてレインの言葉に応える。
「何の用かな」
「詳しい話は後で」
まずはそれは置いていた。
「それよりも今は」
「そうだな」
ロジャーもレインの言いたいことは察しているようであった。
「まずはこのベックを倒そう」
「ベック!?」
「この男のことだ」
彼はその黄色のスーツの男に目をやっていた。
「この男の名をベックという」
「へっ、自分から名乗ろうと思っていたのによ」
その男ベックはそれが不満そうだった。
「それは残念だったな」
「よりによって手前に言われたしな」
やはり不満に思っていた。
「で、俺がそのベックだ」
「交渉は決裂した」
ロジャーは今度は交渉のことを話した。
「だが。私にはまだやるべき仕事がある」
「俺を倒すってことかよ」
「そうだ。貴様を倒し警察に引き渡す」
ロジャーは冷静に彼に告げた。
「それが私の今回の仕事だ」
「今度はやられねえぜ」
乗っているマシンのその赤い腕を自慢げに振っての言葉だった。
「もう別荘暮らしには飽きちまったからな」
「飽きる飽きないの問題でもない」
やはりロジャーの返答はクールである。
「私は私の仕事で貴様を警察に引き渡す。いいな」
「へっ、できるのかよ!」
ベックの方から先に動いてきた。
「今度の俺のマシンは前みたいにはいかねえぜ!」
「レイン!」
「ええ!」
ドモンとレインはベックが動いたのを見て前に出ようとする。
「ロジャーさんだったな!」
「私達も!」
「いや、それには及ばない」
しかし彼はこう二人に言葉を返すだけだった。
「これは私の仕事だ」
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ