第1章:王宮の戦士とヲタ少女
第10話:馬鹿と魔法は使い用
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て、今日は子供達を先に送り届けない?」
私としては健気に頑張るホイミン君に気を使ったつもりなのだが…
「ダメだよ!ライアン様を一人で置いていけないよ!」
と、凄い剣幕で怒りまた塔の最上階へと戻っていった。
きっとライアンちゃん、途中で落っこちるわよ…
最上階へ着いたホイミン君は、何やらライアンちゃんと会話をしている様だ。
遠すぎて細かい事までは判らないけど、ライアンちゃんもホイミン君を気遣っているみたい。
しかし真面目なホイミン君は、最後の一人…ライアンちゃんを運ぶ為、両脇の腕(?)を絡め、浮かび上がろうと藻掻いている。
この距離で判る程だ…相当藻掻いているのだろう。
ある程度藻掻いているとムリだと悟ったのか、一旦藻掻くのを止め再び会話を始めるお二人。
そしてライアンちゃんはホイミン君を肩に絡めたまま、私達の居る方から見て塔の奥側に移動すると、「ぬおおおぉぉぉぉ!!!!」と言う雄叫びと共に、もの凄い助走を付けてジャンプした!
勿論、ライアンちゃんのジャンプ力だけで湖を飛び越す事など出来るわけもなく、ホイミン君の浮遊力と結合させて渡りきろうという作戦みたいだ…
だが、高度が下がる速度が圧倒的に早い!
この場にニュートンが居れば、この光景を見て万有引力を発見したに違いない。
しかし、今はそんな事を考えている場合じゃない…このままじゃ二人とも池ポチャになってしまう。
何とか助けてやらないと…
う〜ん…マヒャドで湖を凍らすか?
………いやダメだ。凍らしたら余計大惨事になる…あの落下スピードじゃ、氷に激突した瞬間グチャグチャになるだろう…
じゃぁバギクロスの風圧で押し上げるか?
………それもダメだな!私にはお父さんの様に風だけのバギクロスは唱えられない。
空中で細切れにしてしまうのがオチだ。
でも風圧と言うのは良いアイデアかもしれない。
水面にイオナズンをぶつけて、爆風で押し上げる事は出来ないだろうか?
でも、一歩間違うとイオナズンを直撃させてしまうかもしれないわねぇ…
う〜ん………迷っている時間はないか!
私は一か八かでイオナズンに賭けてみようと思う。
まだ水面から離れている今の内しかチャンスはないからね!
これ以上は迷えないわ!
「よし…イオナズン!!」
意を決してイオナズンを唱える私。
ライアンちゃん・ホイミン君の真下の水面に、私の唱えたイオナズンが炸裂する。
“ドバ〜ン!!”という音と共に、大量の水が周囲へ飛び散った!
やべ…やりすぎたか!?
私の目の前には、湖からの大きな津波が押し寄せてくる。
魔法って手加減が難しいわ?
私はライアンちゃんとホイミン君が爆風で押し上げられたのを見ると、振り返り猛ダッシュでその場から逃げ出した!勿論子供達など眼
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