第1章:王宮の戦士とヲタ少女
第9話:行きはヨイヨイ、帰りはフワフワ?
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よね…どうやって帰るの?」
言われてみれば………
「こ、この靴を履けば、元の場所へ戻れるのではないかな?」
古井戸内で見つけ、この塔に来る事が出来た珍妙な靴を取りだし、皆に帰る方法を提示する。
「きっと塔の最上階に行くだけだと思うわよ」
「それはやってみなければ判らぬだろう!さぁみんな、試してみるから私に掴まってくれ!」
マリーに提案を却下され、ついムキになって靴の効果を試す私…
万が一という事も………
だがしかし…
マリーが言った通り、塔の最上階へと到着地点が決まっており、また同じ所へ戻ってきてしまった。
「どうするか…泳いで湖を渡るしかないのか?」
「おじちゃん…僕、泳げないんだ…」
勿論、子供達を泳がせようとは思ってはいない。
だが思わず呟いた言葉に、子供の一人が不安気に反応する。
「じゃぁボクがみんなを運ぶよ!」
途方に暮れていると、ホイミンが明るく提案してくる。
どうやら空を飛べる自分が、皆を運ぼうと言うらしい…
「し、しかしホイミン…言ってはなんだが、お前は力が無い…この人数を背負い、空を飛ぶのは不可能であろう」
「うん…一片に運ぶのはムリだけど、一人ずつなら出来ると思うんだ。多分だけど…」
多分か…どうにも心許ない話だな。
とは言え他に良い案があるわけでもない…
今はホイミンに託すしか無いのかもしれないな…そう考えていると、
「この塔の高さを利用すれば、湖の向こう側まで何とか行けるんじゃない?」
塔の高さを利用する…?
最初はマリーの言ってる意味を理解出来なかった…しかし、じっくり考えると解ってくる。確かに良い案だ!
「うむ。マリーの提案を採用しよう!手間ではあるが、一人ずつ向こう岸まで運んでほしい…お願い出来るかホイミン?」
「うん。ボク頑張るよ!」
「じゃぁ私が一番最初ね。次いで子供達を一人ずつ運んで、最後にライアンちゃんって順番で良いわよね?」
ホイミンの了承を得たところで、マリーが勝手に順番を決めてしまう。
「おいおい…先ずは助けた子供達が優先だろう。我が儘を言う物ではないぞマリー!」
「あ゙?我が儘なんて言ってないわよ!」
しかしマリーは凄く不機嫌な顔になり怒り出す。
「良く考えてよ!向こう岸にだってモンスターは居るのよ。子供達だけを先行させて、戦える私達が最後までここに残ったらどうなると思ってるの!?」
た、確かに…そ、それは……
「だから私が最初に向こうへ行って、敵が来ても倒しておくの!こっちで敵に襲われた場合は、ライアンちゃんが駆逐すればいいでしょ!私が先でライアンちゃんが後なのは、軽い私を先に運んだ方が、ホイミン君の体力消費が押さえられ、子供達を湖に落とす可能性が減るからよ!それに最後のライアンちゃんの時
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