暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
EpilogueZ-B星々煌めく夜天にてお別れをしよう〜Wiedersehen, BELKA〜
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リ”に殺された。“エグリゴリ”に救うため(初めの頃は復讐するつもりだったらしいけど)に世界の奴隷になった。救った後、その奴隷から解放される可能性が高い。それはすなわち、真の死の訪れ。フラれた衝撃の中でも頭だけは自分で呆れ返るほどに動く。

「・・・・判り、まし・・・っ・・!」

涙が急に溢れ出してきて、声も嗚咽で途切れてしまって発せられない。突然大切なものが一度に多く失われる。その現実を突きつけられて、私は「うわぁぁぁああああああ!」泣いた。どんな形でもいいから、オーディンさん、そしてシグナムさん達ともこれからも一緒に過ごしていきたかった。オーディンさんは私が泣き止むまでずっと私の頭を撫でながら「ごめんな」そう謝り続けた。

「・・もう、大丈夫です・・・。オーディンさん。エリーゼのところへ行って下さい。そして、ちゃんと話をしてあげて下さい。包み隠さず、オーディンさんが抱える全てを。エリーゼには知る権利があります。あの子は何も知りません。ですから・・・!」

「・・・・判った。・・・今までありがとう、アンナ。さようなら」

そう言ってオーディンさんは食堂を後にした。私はオーディンさんを追いかけ、

「こちらこそ今までありがとうございました。お気をつけて。ルシリオンさん」

お見送りの為の一礼をした。声はきっと届いていない。それほどまでに小声で言ったのだから。また涙が溢れてくる。私の涙が絨毯に染みを作る中、「アンナ」声を掛けられ、背後に立っていたアギト達に振り向いた。

†††Sideアンナ⇒エリーゼ†††

「アンナ・・・?」

オーディンさん達が帰ってくるまで起きていようと思って読書していた時に聞こえてきた泣き声のようなもの。気の所為かもしれない。だってアンナが大声で泣き喚くなんて考えられないし。
でも、もしかしたらとも思う。だから寝間着(ネグリジェ)の上からコートを羽織って廊下に出ようとした時、コンコンと扉をノックする音が。「はい」って応じると、「話があるんだ。いいだろうか?」ってオーディンさんの声が。これまで出したこともないような「ひゃいっ!」裏返った声で返事をしちゃった・・・。

「・・っと! ちょっと待ってください!」

ハッと気づく。コートを羽織ってるとは言えネグリジェ姿で男性であるオーディンさんを部屋に迎え入れるのは、非常にまずいかも。もし、こんなはしたない格好のわたしを見てオーディンさんが・・・・きゃあきゃあきゃあ!
頭の上の浮かんだどうしようもない程にアホな妄想を両手を振って掻き消す。手団扇で顔をパタパタ扇ぎながら「もうちょっと待ってください!」廊下に待たせているオーディンさんに声を掛ける。

「こんな夜分に本当にすまない」

「???」

どうしてか判らないけど、胸がキュッと
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