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神葬世界×ゴスペル・デイ
第一物語・後半-日来独立編-
第二十章 無意味な会議《3》
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目に映る一人の少年の名を叫ぶ。
「――セーラン!」
 煉瓦の道と、花が植えられている地面との段差。煉瓦に尻を置き、地面に両足を着く一人の少年。
 制服を身に付け、聳え立つ霊憑山の方に顔を向けている。こちらに向けているのは背中。
 その背中から漏れるように、セーランは幾つもの映画面|《モニター》を表示していた。
 振り返らず、坦々と映画面を操作する。
 一段落付いたとき、天を貫く霊憑山の頂を見るように顔を上げた。
「早く走れんじゃん」
 聞こえた、何時もの温かい声。
 頷き、息を切らしながら前へと近付く。
 打つ音と、息の切れる音が鳴る。体が熱を持つのも忘れ、足を動かした。
 近付いてぼやけて見える、映画面の画面。
「……しらべてるの?」
「辰ノ大花のことをな。あいつのこと、何も知らねえから」
 背後に立つと、セーランは宙に浮いた全ての映画面が消した。見られて恥ずかしいものなのか、丁度消えるときに自分が着いたのか。
 考えていると、セーランは上に空気を押して立ち上がった。
 息を吸った音の後に、彼の声が聞こえた。
「あいつら今日、会議なんだってな」
「うん、もうはじまってる」
「前に鳴った警報がそうか」
 短い間言葉のなかで何かを感じたのか、だいぶ間が空いた。
 風は弱くも吹いて、服や髪、花や草を揺らす。
 美琴は前に立つ、黙っているセーランに向かって言葉を発した。
「……みんなをたすけて、ひらいをすくって」
 何をしているのか、彼は黙ったままだ。
 だから、また言葉を掛ける。
 今度はもっと大きく。
「セーランがいればみんな、がんばれるから……!」
 思いを前に、声と共に飛ばした。
 言葉を運ぶように追い風が吹き、背中が冷たくなるのを感じた。
 追い風に乗るように、声を重ねる。喉を潰すように、声を出して、
「だからいこう! みんなのところ、そのあとに――」
 その後には、
「うてんのおさのところ!」
 久しぶりに大きな声を出して、肺が潰されようになった。
 短く息を吸い込み、肺を膨らませるイメージで空気を送る。そうすると、呼吸が楽になる。
 曇った視界の前に、彼が近づくのが見てる。
 体を振り向かせ、歩き、手の届く距離に立ち止まった。
「解ってるさ」
 頭に手が載った。数回、叩くようにして載った手は力がこもっている。
 意志の力。
 力を宿し、セーランは笑い、
「そういやあ中等部のときさ、ここで美琴が俺に告ったよな」
「う、うん」
 恥ずかしさから、顔が赤くなる。
 頬が熱くなるが、セーランはそれを言わない。
「だけど俺は断ってさ、今は俺がその立場だ。結構落ち込むもんだな」
「ならいこうよ。もういちど、セーランのきもち、つたえに」
「だな。こんな所にいてももう意味
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