16.途絶えた道
[1/5]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
.........何処で何を間違えたのだろう
.........俺たちの道は何処で途絶えたのだろう
.........これも俺が背負った罪の一つだというのか
「ツグミ、集の様子はどうだ」
「どんどんエスカレートしてきてるよ」
「........そうか」
変わることがない天井を見上げ、俺と集の道が途絶えた......あの時を思い出す。
あの出来事の始まりは祭の死だった。
あの日......あの言葉を最後に俺の知ってる、集は消え去った。
「.........僕は王になる」
この発言の次の日から集は"ヴォイド"という権力を振りかざし生徒たちを支配した。
最初の方は反逆する生徒もいたがレッドラインが迫る恐怖......アポカリプス発症の恐怖......暴力や略奪......そんな中、"ヴォイド"は絶対的に明確な力。
そんな力を持つ集に逆らうことは......この閉鎖された小さな世界では死を意味するようなもの。
俺とシオン、綾瀬を含めた少数の生徒は反乱を起こすが......集の勢力は生徒......アンチボディーズとはわけが違う。
俺は生徒を傷つけることが出来ず、集に捕らわれ、今は牢屋に閉じ込められている。
ヴォイドを使おうにも腕が拘束され、包帯で縛られてるため、使用することも出来ずにココにいる。
この牢屋で外の情報を得るのはツグミのふゅーねるだけだ。
「今日はやけに騒がしいけど何かあったのか?」
『アルゴが学校を現れたよ』
「アルゴがっ?」
アルゴの奴、生きてたのか.......良かった。
「で、今は何処にいるんだ?」
『カイと一緒。.......今、捕まってる』
「........そうか」
アルゴが来たなら行けるはずだ。
「ツグミ、頼みがある」
『なに?』
「アルゴのことだ、脱走するのは時間の問題だろ。アルゴに俺を助けにくるように言ってくれないか」
『あれ?カイにしては弱気だね。てっきり「あいつの手助けなんていらねぇ」とか言うと思ったのに』
「お前の中で俺はどんなキャラだよ。とりあえず、頼んだ。あと.......シオンの位置を教えてくれ」
『アイアイ、了解したよ』
この作戦がうまく行けば、集を止めることが出来る。
ーー待ってろよ、集!!
ーーテメェの目を覚まさせてやるよ!!
外が騒がしくなってきたな。
いよいよか!!
ガシャン!!
扉が開く音。
「やっときたか........アルゴ」
「助けに来てもらってその口とは随分偉くなったもんだな.....カイ」
俺の腕の拘束をアルゴに解いてもらう。
親衛隊から俺とアルゴは逃げる。
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ