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七十五層ボス攻略
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間にHPが猛烈な速さで減って行く。注意域のイエロー、危険域のレッド。

「……!?」

 そして、あっけなくHPがなくなった空中にまだある三人の身体は立て続けにガラスの割れるような音とともにポリゴン片へと変化した。

「嘘だろ……」

 クラインはそう呟く。それは全員思った。さっき消えたプレイヤーは決して弱くない。ここまで実力で上ってきたプレイヤーが一撃で倒されたのだ。

「こんなの無茶苦茶すぎるよ……」

 掠れた声でユキがそう呟く。

 一撃で三人を葬ったムカデが上体を高く持ち上げて轟く雄叫びを上げた。その瞬間、ゲツガとムカデが同時に飛び出した。そして、大きな鎌と両手剣が大きな音を立ててぶつかり合う。その瞬間、ヒースクリフが叫ぶ。

「立ち止まるな!!今この状態で戦意を失えば、死んでしまうぞ!!」

 そして、ヒースクリフは飛び出してゲツガに向かってくるもう一つの鎌を弾いた。その瞬間、ゲツガも今までつばぜり合いをしていた鎌を弾く。

「ゲツガ君。この鎌は私に任せてくれ!!君は、他のプレイヤーの指揮を頼む!!」

「……分かった!!」

 ゲツガは警戒した目でヒースクリフを見た後、後ろに飛び去る。そしてそれと同時にキリトとアスナがヒースクリフが抑えている反対側の鎌を受け流していた。

「ゲツガ!!お前に後は任せる!!指揮をとってこいつを倒せ!!」

「お願い、ゲツガ君!!こっちは私達が何とかするから!!」

 ゲツガはそう言われた後すぐに指示を飛ばす。

「全員、奴の足を狙え!!ただし一人で行くな!!二、三人と組んで攻撃しろ!!」

 そう叫ぶとゲツガはユキの所に行ってユキを持ち上げる。

「え……な、何するのゲツガ君!!今こんなことしてる場合じゃ……」

「ユキ、俺らは背中に上って身体を半分に切り落とす」

「……分かった」

 ユキは一瞬、唖然とした表情になったがゲツガの力を知っているからこそ言ったのだろう。

「ありがとな。じゃあ、しっかり捕まっとけよ!!」

 そう言ってゲツガは床を力強く蹴って跳躍した。そして、一度鎌がゲツガを襲おうとしたがキリトとアスナがそれを防いだ。

「ありがとな!!キリト、アスナ!!」

 そう叫び、骸骨の頭部に着地してユキを下ろす。

「ユキ、上だからって安心するなよ。この揺れだとすぐに振り落とされてやられる」

「このくらいなら大丈夫」

「よし、じゃあ始めるぞ!!」

 そしてゲツガとユキは攻撃を始めた。まず、ゲツガとユキは身体の半分辺りまで走る。そして、最初にゲツガが、骨と骨の継ぎ目に斬撃を叩き込んだ。しかしゲツガの全力を叩き込んでも傷一つ付くことがなかった。

「硬えな」

 そう呟く。

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