第二十二話〜パラディン〜
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それぞれ、1発の薬莢が排出される。そして次の瞬間になのはの視界からライの姿は消失した。
なのは「どこ、っ!」
ライの姿を探すために首を振った瞬間、顔を向けた方向とは逆の方向から衝撃が来た。衝撃が加えらるとその勢いのままなのはは吹き飛ばされる。
しかしなのはも実践と訓練を多く経験している。そのため、本能的に空中でブレーキをかけ反撃のためのスフィアを即時に生成する。その数12。すぐさま体制を整えライの姿を視界に収める。
ライが足を振り抜いた姿勢になっているのを見て自分が蹴られたことをなのはは悟る。
なのは「アクセルシューター!」
ライが体制を立て直す前になのはは反撃を開始する。
生成されたスフィアが全てライを囲むように動き、全方位からライに迫る。
なのはは最初こそライが飛んでいることに驚いていた。だがライが飛行魔法を戦闘で使うのは今日が初めてであるのを思い出し、空戦でよく行われるが陸戦では滅多に行われない全方位攻撃を使う。
ライに向かって高速で迫るスフィアはどれもタイミングをずらし迎撃も回避も難しいものになっていた。
なのはもそれを見ていたフェイト達も必中を確信したそれはライを捉え、そして……
“すり抜けた。”
「は?」
そんな間の抜けた声は誰のものだったのか。そんな疑問も抱かない程目の前で起きたことを見た一同は理解できないでいた。
なのはのアクセルシューターは確かにライに接触したように見えたが被弾することなくスフィアがライをすり抜けるのだ。そんな光景を一度も見たことが無いため戦闘中のなのはも呆けた表情をしている。
アクセルシューターが全弾通り抜けライから少し離れる。その内のいくつかは廃ビルや地面に着弾する。残ったスフィアは再びライに向かう。
そこで次にライのとった行動は迎撃であった。左手で握ったライフルをスフィアに向けライはトリガーを引く。
先端から発射されるのは通常のスフィアよりも一回り小さいものであった。さらに誘導性がないのか直線にしか進まない。しかし弾速は早く、連射もできるのか細かく方向転換し素早くアクセルシューターを撃ち落としていく。
最後の一発がライの間近に迫っていたがそれも蒼月の剣で一閃され落とされた。
一連の動作はまるでダンスを踊っているようで見る者全てを魅了した。そこでなのはは気づいた。先ほどよりもライの羽が薄くなっていることに。
その羽がさらに薄くなるにつれライは高度を下げていく。そこであの羽が推進力になっていると気づいたなのははその隙をつくように砲撃にはいる。
カートリッジを2発消費しライに照準する。
なのは「ディバインバスター!」
即座に発射される砲撃。だがどこまでもライは冷静に対処する。
ライ「パラディン」
パラディン
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