第百二話 黒い翼の少女
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だ。戦力としては認める」
「戦力としてはかよ」
「他はともかくな。しかしだ」
「そうですね」
つぐみがシリウスの今の言葉に頷いた。
「何か人によっては馴染んでいますね」
「我々も早く馴染まないとな」
「その通りね。それはね」
まだ何処か浮いている感じのある彼等だった。しかしそんな話をしているうちにパキスタンに入ったところで偵察に出ているエルリッヒ達から報告があがった。
「モヘンジョ=ダロでか」
「はい」
ダイテツに対してエルリッヒが報告していた。
「そうです。そこにいました」
「ふむ。今度はドーレムか」
「どうしますか、艦長」
「それはもう決まっている」
こうテツヤに返すのだった。
「すぐにモヘンジョ=ダロに向かいドーレムに対する」
「わかりました。それでは」
「まさかここでドーレムが出て来るとはな」
「本当に神出鬼没ですね」
エイタはこう言うのだった。
「何か何時何処に出て来るのか」
「それがドーレムです」
遥は彼等に述べた。
「神出鬼没こそが」
「それで急に攻撃してきてですか」
「そうです。だからこそ今度こそ」
エイタに話すその目が鋭いものになる。
「東京ジュピターを何とかしなければ」
「その為にはまずだな」
「ええ、そうです」
遥は今度はダイテツに対して答えた。
「今はモヘンジョ=ダロにいる彼等を」
「わかった。すぐに向かおう」
こうしてロンド=ベルはモヘンジョ=ダロに向かうことになった。既にそこではエルリッヒ達がドーレムの大軍を前に激しい戦闘に入っていた。
「くっ!」
エルリッヒがノウルーズの肩のビームを放ち手に持っているライフルからも攻撃を放つ。それでまずは三機程度のドーレムを倒した。
だがそれは今のドーレムの大軍から見れば微々たるものだ。彼等はそれこそ次から次に出て来てエルリッヒ達の前に立ちはだかるのだった。
「まだこんなに」
「無理はするな」
苦い顔になるエルリッヒにアークライトが述べる。
「既に本軍に連絡はしているのだろう?」
「ええ」
彼の言葉に対して頷く。
「それはね、もう」
「ならもう少しだ」
こう言ってエルリッヒを励ます。
「下手に攻めなくてもいい」
「そうだな。今はな」
リッシュは落ち着いて目の前のドーレムを斬っていた。両断されたドーレムが爆発し炎となって消える。
「俺達が撃墜されなかったらそれでいい」
「随分消極的ね」
セレインは果敢に攻めていた。
「それって」
「本格的な攻撃は本軍が来てからだ」
言いながらまた敵を両断する。
「それからだ」
「そうなの」
「それでもよ、おい」
「そうだ」
カーツとブラッドが言ってきた。
「この数は半端じゃねえぜ」
「東京の時よりも多いぞ」
「それに何か」
「そうね」
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