第百二話 黒い翼の少女
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かよ」
「ああ、このゴチャゴチャとした感じな」
かなり明るい感じになっている。
「これがいいよな、やっぱりな」
「そうか」
「そうさ」
彼は何かあればこう考える人間だった。
「このワクワクした感じがたまらないぜ」
「なっ・・・・・・」
「あいつ、あの三人とも普通に」
「何て人なの!?」
これは他の面々から見て驚くべきことだった。流石にここまでとは思わなかったのだ。
だがやはりアポロだった。さらに言うのである。
「よし、それじゃあ俺もな」
「今度は何するつもりだ?」
「全くわからないわね」
「ちょっとゲームでもするか。とい、クロト」
「何かな」
「ちょっとそのゲーム貸してくれ」
「二人用ならいいよ」
クロトはこうアポロに言葉を返した。
「二人用ならね」
「よし、じゃあ決まりだな」
アポロはクロトのその言葉に頷いた。
「じゃあ本読んでゲームして漫画読んでだ」
「おいおい、マジかよ」
流石のオルガも今のアポロの言葉には驚いた。
「三つ共いっぺんにやるのか」
「御前そりゃ欲張り過ぎだよ」
「ちょっとない」
三人はそれぞれそのアポロに対して言う。しかし聞く彼ではなかった。
「まあそれでもいいからやるぜ」
「まあやるんならやれよ」
「御前2Pね」
「ほら、CD」
こうして三つ同時にするアポロだった。シリウスはそんな彼を見て顔を顰めさせていた。
「全く。何という男だ」
「あら、面白いじゃない」
しかし麗花はそんな彼を見て笑っていた。
「ああいうのもね」
「そういうものか」
「私は嫌いじゃないわ」
「ううむ」
「何さ、あんな奴」
シルヴィアは兄以上に露骨だった。
「あんなの見たことないわよ」
「それは確かにそうだな」
ピエールも彼女の言葉のその部分には頷いた。
「確かにそうはいない奴だよ」
「珍獣ですか」
ジュンはそんなアポロをこう評した。
「だとすると」
「そうよね。確かに」
リーナもジュンのその言葉に頷いた。
「そうなるわよね」
「何はともあれだ」
シリウスはこれまた実に難しい顔で述べた。
「あの様な男がアポロニウスならばだ」
「うう、それは」
シルヴィアの顔がさらに苦いものになる。
「考えるだけで寒気が」
「御前はまた嫌い過ぎだっての」
ピエールがそんな彼女に言う。
「またな」
「そう言うけれどね」
「はいはい」
「はいはいじゃないわよっ」
「とにかくだ」
話を打ち切るようにしてシリウスが述べた。
「あの男がアポロニウスなのは間違いない」
「そうね」
麗花がその言葉に頷く。
「それはね」
「その力は今の我々には必要だ」
「それはそうだけれど」
それがわからないシルヴィアではなかった。
「けれどもあいつは」
「とにかく
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